
データ分析で業務のボトルネックと原因を可視化
業務システムのユーザビリティ課題を正確に把握するには、数字だけでは不十分です。システムログで「どの画面で」操作が滞っているかはわかっても、「なぜ」滞っているのかまでは見えてきません。一方、現場の声だけでは全体像が掴めず、改善の優先順位を判断できないという問題もあります。
課題解決のために、まずは定量データ(システム利用ログ・ユーザー行動分析)と定性調査(業務観察・インタビュー)を組み合わせることで、表面的な現象ではなく根本原因を特定します。例えば、「承認フローの画面で操作時間が長い」という定量データから、「承認ボタンの位置がわかりにくく、毎回探している」「入力内容を確認する方法がわからず不安」という定性的な原因を発見し、具体的な改善策へとつなげることができます。
さらに、リサーチャー・デザイナー・エンジニアなど多様な職種によるエキスパートレビューを実施します。それぞれの専門知識を持ち寄ることで、UI設計の問題だけでなく、情報設計・業務フローの最適化・システムパフォーマンスといった多角的な視点から課題を洗い出します。業務効率化へのインパクトに応じた優先順位をつけて改善計画を策定するため、対処すべき課題が明確になります。
UX専門家チームによる実践的な改善案の提示
課題が特定できても、それをどう改善するかが重要です。単なる報告書の提出で終わらせず、具体的な改善案をプロトタイプとして可視化します。ワークショップ形式で業務担当者やシステム部門と一緒に議論しながら、その場でライブデザインを行うことで、認識のずれを最小化し、スピーディーな意思決定につなげます。
プロトタイプの検証の際には実際にシステムを使って業務をする現場の声が欠かせません。クライアントの業務担当者でユーザビリティテストを行い、改善効果を検証します。このプロセスを繰り返すことで、リリース前に「本当に業務効率が上がる改善」を見極めることができます。例えば、よく使う機能の配置や操作フローを複数パターン用意し、実際の業務シミュレーションを通じて、最も迷いなく操作できるデザインを選定できます。
また、ワークショップを通じて、UXデザインの手法やプロセスを開発チームや業務部門にも共有します。「なぜこのデザインが業務効率を上げるのか」「どのように検証したのか」といったナレッジを蓄積することで、今後の機能追加や改修においても、ユーザビリティを考慮した開発を継続できる体制づくりにつながります。
実装支援で確実に業務効率化を実現
どれだけ優れた改善案でも、実装できなければ意味がありません。私たちは、デザイナーとエンジニアの協業経験が豊富にあるため、実装を見据えたデザイン設計が可能です。必要に応じてエンジニアがプロジェクトに参加して開発チームと連携しながら開発・実装フェーズまでサポートします。
技術的な制約や既存システムとの整合性を考慮した上で最適な改善案を提案するため、「デザインは良いが既存システムとの統合が難しい」「工数がかかりすぎて現実的でない」といった問題が起こりにくくなります。また、改善効果を測定するための指標設定やA/Bテストの設計もサポートし、改善施策の成果を可視化します。
例えば、1日100人が利用するシステムで1人あたり10分の業務時間短縮が実現すれば、年間で約25,000時間の削減となり、人件費換算で数千万円規模のコスト削減につながります。こうした投資対効果を明確にしながら、業務効率化に向けた取り組みを進めます。