顧客1人あたりの生涯価値を表す LTV は、ECサイトにおいても重要な指標です。
EC事業の企画や運営に従事している企業担当者のなかには、「EC運営において LTV が大事なことは何となくわかっているが、具体的な取り組み方法がよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ECサイトにおける LTV の重要性や計算方法、LTV を向上させるための具体的な施策などを解説します。

はじめに、LTV の概要や ECサイトにおける LTV の重要性について解説します。
まずは復習も兼ねて、LTV の概要について簡単におさらいします。
LTV とは、顧客1人ひとりが企業との関係のなかでどの程度の利益をもたらしたのかを表す指標です。
一般的に、LTV は商品やサービスへの愛着が強いファン層の顧客が多いほど高くなる傾向があります。
詳細はぜひ以下の記事をご参照ください。
参考記事:LTV(Life Time Value)とは?マーケティングで重視される背景、算出方法や向上方法を解説(新しいタブで開きます)
LTV がビジネスにおいて重要な理由としては、おもに以下の3点が挙げられます。
以下で詳細を見ていきましょう。
LTV は、企業の利益率の維持において重要です。
「1 : 5 の法則」として知られているように、新規顧客の獲得コストは既存顧客のおよそ 5倍とされています。
顧客獲得コストを抑えて企業の利益率を維持するためには、いかに既存顧客を抱えることができるかがポイントとなります。
そして既存顧客の定着、そして利益率の向上を目指すためには、LTV 向上が欠かせません。
近年では、月額料金や年額料金を払って商品・サービスを利用するサブスクリプション型サービスが普及しています。
ECサイトにおいても、単純な商品販売だけでなく、サブスクリプション型サービスの普及が進んでいるといえるでしょう。
従来のような単純な商品販売だけでは競争力の維持が難しくなっており、LTV の向上によって継続的に顧客とつながる必要性が高まっています。
世界的にプライバシー保護の潮流が強まっている点も LTV の重要性が高まっている理由です。たとえば、第三者により付与される 3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)が2022年4月より規制されたことで、インターネット上の顧客行動の把握がこれまでよりも難しくなっています。
相対的に自社の顧客データを活用することの重要性が高まっており、既存顧客の重要性が増しているのです。

ここでは、ECサイトでの LTV の計算方法として、おもに以下の2パターンを解説します。
それぞれ解説いたします。
通常の商品販売における代表的なLTVの算出方法は以下のとおりです。
LTV = 平均購入単価(円)× 収益率(%)× 平均購入頻度(回/年)× 平均継続期間(年)
たとえば、平均購入単価:30,000円、収益率:50%、平均購入頻度:年に3回、平均継続期間:5年の場合、LTV は30,000円 × 50% × 3回 × 5年 = 225,000円となります。
なお、上記の式に新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストを減算するパターンもあります。その場合の計算式は、以下のとおりです。
LTV = 平均購入単価(円)× 収益率(%)× 平均購入頻度(回/年)× 平均継続期間(年) - (新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)
たとえば、先ほどの例で新規顧客獲得コスト:40,000円、既存顧客維持コスト:8,000円だった場合、これらを差し引いた LTV は225,000円 – (40,000円+8,000円)= 177,000円となります。
サブスクリプション型における代表的な LTV の算出方法は以下のとおりです。
LTV = 平均購入単価(円)× 収益率(%)÷ チャーンレート(解約率)
たとえば、平均購入単価:20,000円、収益率:70%、チャーンレート:20% の場合、LTV は20,000円 × 70% ÷ 0.2 = 70,000円となります。
サブスクリプション型においても、新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストを減算する場合は、それぞれのコストを上記の式より差し引くことで求められます。
たとえば、新規顧客獲得コスト:20,000円、既存顧客維持コスト:4,000円だった場合、これらを差し引いた LTV は70,000円 – (20,000円+4,000円)= 46,000円となります。

EC の運営に関わる担当者のなかには「LTV を高めるために何をすればよいのだろう?」と悩む方も少なくないでしょう。
結論から申し上げると、LTV を高めるための画一的な回答はありません。
なぜなら、ECサイトの運営状況や経営方針などは企業によって異なるためです。そもそも、自社の EC事業が今 LTV の向上を重視するべきかどうかの判断から行うべきでしょう。
ECサイトにおいて LTV は重要であるものの、常に LTV の指標を優先するのが最適とは限りません。
自社が置かれている環境や運営フェーズによって、どのくらい LTV向上に対してコミットするべきかを事前に確認・判断することも大事なポイントです。
たとえば、自社ブランドや ECサイトを新規に立ち上げたばかりのフェーズであれば、まだ顧客がほとんどいない状態です。その場合は、LTV指標よりも、顧客獲得コストに多くの予算を割いてまずは新規顧客層の獲得に注力したほうがよいと考えられます。
逆に、ECサイトを立ち上げてある程度軌道に乗ってきたフェーズであれば、新規顧客とリピート顧客をバランスよく獲得していく戦略が効果的であるといえるでしょう。
そして自社ブランドが十分に認知され、ターゲット顧客層の獲得が一通りできたフェーズであれば、既存顧客のリピートや顧客のファン化を目指した施策を重視するのが得策です。
このように、自社の ECサイトの運営フェーズによって、LTV の捉え方や重視すべき施策が変わってきます。
では、具体的にどのように判断を下すべきか。参考となる指標をご紹介します。
書籍『LEAN ANALYTICS スタートアップのためのデータ解析と活用法』では ECサイトにおいて「年間再購入率」を重要指標と位置づけ、その値から3つのフェーズ(書籍内では「モード」)として自社の状況を捉える考え方が紹介されています。
「年間再購入率」は前年に購入した顧客のうち、今年も購入する顧客の割合とされています。
以下がその3つのモードです。
「年間再購入率」が40%未満の場合、獲得モードに分類されます。
このフェーズでは LTV の向上に取り組むよりも新規顧客の獲得にリソースを割くべきといえるでしょう。
「年間再購入率」が40%~60%の場合はハイブリッドモードです。
新規顧客と既存顧客の両方が成長に寄与している、バランスの良い状態といえます。
一人の顧客が平均して2~2.5回は翌年も商品を購入している状態です。
特に単品販売の ECサイトでは、購入頻度を向上させるための施策も重要となるフェーズです。
「年間再購入率」が60%を超えている場合はロイヤリティモードにあたります。
その名の通り、ロイヤリティの高い顧客にフォーカスしてさらに購入頻度や金額を上げていくことが重要になります。
全 EC の10%程度がこのモードに属しているとされています。
また、正確な年間再購入率を測るためには2年以上の事業期間が必要となりますが、先行指標として90日間の再購入率を用いることで、このモードのどこに属するかおおよその予測ができるともされています。
- 過去90日間の再購入率が1~15%であれば、獲得モードである。
- 過去90日間の再購入率が15~30%であれば、ハイブリッドモードである。
- 過去90日間の再購入率が1~15%であれば、ロイヤリティモードである。
参考・引用文献:アステリア・クロール他(2015).『Lean Analytics スタートアップのためのデータ解析と活用法』.株式会社オライリー・ジャパン
自社の目指す姿と現状を正しく理解し、どこにフォーカスして取り組むべきかを判断することが重要です。

ここからは、ECサイトの LTV向上につながる具体的な施策として、以下の3つのフェーズに分けてさまざまな施策を解説します。
それぞれ解説していきます。
LTV を向上させると言っても、いきなり自社のファンとなる顧客を増やすことは容易ではありません。
まずは自社の商品・サービスの認知を高め、顧客に商品・サービスの購入を検討してもらうことが重要です。
購入前にできる具体的な施策としては、以下が考えられます。
詳細を解説していきます。
まずは SEO施策による集客力の向上です。
ECサイト上に商品ページだけでなく、キーワード検索を狙ったコラム記事やお役立ち記事を作成することで、記事から商品ページへの遷移による集客強化を図れます。
また、SEO では、「E-E-A-T」(体験・専門性・権威性・信頼性)の観点で記事コンテンツの専門性や信頼性を高めることも大切です。
たとえば専門家による監修などを入れて、記事コンテンツの専門性や信頼性を高めることも有効です。
ECサイトだけでなく、自社で商品サイトや会員サイトなどを運用している場合は、ECサイトも含め同一ドメイン配下のディレクトリ構成としてドメインパワーを集中的に高めることも1つの手段となります。
SEO施策による検索流入は、持続的な流入が見込める一方で、Google のアルゴリズムに認識されているまで一定の期間を要することも少なくありません。
SEO施策に加えて広告出稿も実施し、広告流入による ECサイトへの集客力を強化することも有効です。
ただし、やみくもに広告出稿をすると顧客獲得コストが上がって LTV が低下する要因となるため、ターゲットにする検索キーワードや出稿メディアを絞る方が賢明です。
近年では、Twitter や Instagram、YouTube などの SNS を利用する顧客も多くいます。
そのため、Twitter や Instagram、YouTube などの自社の SNSアカウントを開設し、商品情報やキャンペーン情報の発信をするのも効果的です。
顧客が商品・サービスの購入検討に至るためには、その商品・サービスから得られるベネフィットを伝えられるかがポイントです。
商品・サービスのベネフィットを適切に伝えるためには、自社のブランディング戦略が重要な要素となります。
たとえば、高品質を強みとしている場合は、ブランディングとして ECサイトのロゴや色調などを高級感のあるイメージに統一する方法などが考えられるでしょう。
ECサイトへの集客ができた後は、自社の ECサイトで商品・サービスを購入してもらうための施策が求められます。
ECサイトで顧客が商品・サービスを購入する際にできる具体的な施策としては、以下が挙げられます。
それぞれ詳細を解説します。
ECサイトでの購入を促進するためには、なるべく顧客に購入時のストレスを与えないことが重要です。
たとえば、ECサイトのレスポンス速度を向上し、ECサイトのページ遷移をスムーズにできると快適な購入体験につながります。
ほかにも、商品カテゴリやイベント、キャンペーンといった各メニュー表示を用意し、目的のコンテンツまですぐに辿りつけるようにする工夫も有効です。
ECサイト上の商品ページに商品情報やスペック情報、お客様の声、レビュー評価などを掲載すると顧客が購入する際の判断材料になります。また、テキスト情報だけでなく商品画像や商品紹介動画なども掲載し、視覚的に訴求することも効果的です。
加えて、購入時の顧客の不安を軽減するためには、たとえば視覚的にサイズ比較が行えるソリューションや 3D/ARコンテンツを使った疑似的な商品体験や自宅設置シミュレーションなどの提供も有効な手段となるでしょう。
商品・サービスに競合他社が存在する場合は、比較表などを作成し、他社比較コンテンツを掲載すると顧客が購入判断をしやすくなります。
比較表などで他社と比べた優位性の部分の強調し、顧客に購入する動機を与えることが重要です。
ただし、意図的に他社を下げるような比較や事実に基づかない情報、具体的な他社名の表示はトラブルにつながるので注意しましょう。
さまざまな決済方法を選択できるようにすることも顧客の購入促進のうえで大事なポイントです。
ECサイトでの決済方法としては、おもに以下が挙げられます。
上記のなかでも、特にクレジットカード決済や Amazon Pay は LTV の向上との関係性が強いとされています。
たとえば、初回購入やお試し商品の際に代引きやコンビニ後払い決済を選択した場合でも、リピートや定期購入開始時はクレジットカード決済や Amazon Pay に変更する顧客も多いことがわかっています。
また、自動引き落としにすることで、決済の手間が省けるとともに、顧客にとっては毎月の支払いを自分自身で行うよりも心理的ハードルが低くなります。
参考(外部サイト):
LTVが高い決済手段はどれ?D2Cブランドの最適な決済手段の見つけ方(新しいタブで開きます)
「クレジットカード決済=LTVが高い」 通説の真相は?(新しいタブで開きます)
割引クーポンやポイントの付与も ECサイトでの購入の決め手となる要素です。たとえば複数のECサイトや実店舗で同じ商品が同じ値段で売られていた場合、自社の ECサイトで購入するメリットを顧客に感じてもらうことは容易ではありません。
しかし、自社の ECサイト独自の割引クーポンやポイントといったインセンティブを付与することで、自社のサイトでそのまま購入を促すことができるでしょう。
ただし、あまりに多くの割引クーポンやポイントを付与すると LTV 低下の要因となるため、収益性とのバランスを考えることも必要です。
LTV を向上させるためには、1回きりの購入で終わらせず、何回も ECサイトに訪れて商品・サービスを購入し続けてもらうことが重要です。そのためには、購入後の顧客へのアフターケアに力を入れることが大事なポイントとなります。
ECサイトで購入した顧客のアフターケアを行うための具体的な施策としては、以下が考えられます。
これもそれぞれ見ていきましょう。
CRM とは「Customer Relationship Management」の略であり、顧客との関係性を維持・強化するための管理を指します。
そして CRMツールは、顧客情報や購入履歴など、顧客との関係性の維持・強化に必要な情報を一元管理するためのツールです。
代表的な CRMツールとしては、マーケティングやセールス、カスタマーサービスなどをオールインワンでサポートできる「HubSpot」があります。
CRMツールや HubSpot について詳しく知りたい方は、以下の参考記事やサービスページもご確認ください。
参考記事:CRM(顧客管理システム)とは?機能やメリットを、ツールの比較により解説(新しいタブで開きます)
サービスページ:マーケティング支援サービス
また、MA とは「Marketing Automation」の略であり、顧客獲得・維持に向けたマーケティング施策を効率化・自動化するための仕組みやツールを指します。
HubSpot は、MAツールとしての役割も果たしており、MAツールの分野で世界シェアNo.1 を獲得しています。
MA としての HubSpot の具体的な活用例について知りたい方は、以下の参考記事もご確認ください。
参考記事:HubSpotのワークフロー機能の具体的な活用例(新しいタブで開きます)
購入後の顧客が抱える商品・サービスの不明点や悩みを解消し、解約を防止するためには、カスタマーサポートも重要です。
カスタマーサポートを効率的に実施するうえでは、チャットボットなどのツール活用が効果的となるでしょう。
たとえば、よくある質問や定型的な質問については、チャットボットを利用して迅速かつ効率的なカスタマーサポート対応を実施します。そして、顧客ごとの個別相談についてはカスタマーサポート担当者によるメール対応や電話対応を行うことで、対応品質と対応コストのバランスを保つことができます。

最後に、LTV と合わせて理解しておきたい EC の関連用語をいくつか紹介していきます。
PV とは「Page View」の略であり、ECサイトなどの Webページが閲覧された回数のことです。たとえば、1人の顧客がある Webページを 10回表示した場合、PV は 10 となります。
セッション数は、特定の期間内に Webページに訪問した顧客の訪問数を表す指標です。
期間は設定により変更可能ですが、1セッション30分の設定となっているケースが一般的です。
たとえば、1人の顧客がある Webページを期間内に 10回表示した場合、PV は 10 ですがセッション数は 1 となります。
直帰率とは、最初に訪れた Webページだけを見て離脱した割合です。最初に訪れたページが検索意図と大きく異なる場合や Webページの視認性に問題がある、Webページの読み込みに非常に時間がかかる場合などに直帰率は高くなります。
離脱率とは、対象の Webページがセッションの最後のページとなった割合です。
直帰率が最初の 1ページだけで離脱した割合であるのに対し、離脱率は最初か途中かに関わらず、対象のページを最後に離脱した割合を表します。
滞在時間は、顧客が Webページに訪問してから離脱するまでの時間です。
Webページ内に顧客の興味を引くコンテンツが豊富にあるほうが滞在時間は長くなる傾向にあります。
コンバージョン(CV)とは、もともとは変換や転換を表す用語であり、EC においては商品購入や問い合わせなどの顧客のアクションを指すことが一般的です。
コンバージョン率(CVR)とは、ECサイトに訪問した顧客のなかで、実際に商品購入や問い合わせなどのアクション(コンバージョン)を起こした割合を指します。
CPA とは「Cost per Acquisition」の略であり、顧客1人を獲得するためにかかったコストを指します。

ECサイトの継続的な成長を実現するためには、LTV を意識したサイト運営が重要です。
LTV を高めるためには、まずは ECサイトの各種データや顧客情報を収集・分析し、自社の ECサイトの運営状況を定量的に把握することが不可欠です。
LTV向上のための具体的な施策にはさまざまなものが挙げられます。たとえば、購入前であれば集客力の強化や自社のブランディング強化、購入時であれば商品コンテンツの拡充や決済方法の充実化、購入後であれば CRM・MA施策やカスタマーサポートなどです。
また、自社が置かれている経営環境や EC の運営フェーズによって、LTV の捉え方や重点を置く施策は異なります。
LTV の向上に対するアプローチ方法を事前に関係者間で確認・判断し、持続的な事業成長につなげていきましょう。
当社、スパイスファクトリーは Shopifyエキスパートとして 企業やブランド様の ECサイトの構築サービスを提供しています。また、構築にとどまらず、ECサイト運用やマーケティング・ブランディングに関わるコンサルティング、HubSpotパートナーの知見を活かした CRM・MAツールの導入支援など多方面から EC事業者のサポートを実施しています。
EC やブランドの運営・マーケティングについてのお悩みがあればぜひ気軽にご相談ください。
アステリア・クロール他(2015).『Lean Analytics スタートアップのためのデータ解析と活用法』.オライリー・ジャパン
FiNE 編集部.”「クレジットカード決済=LTVが高い」 通説の真相は?”.「FiNE」.https://www.tsuhan-marketing.com/blog/offlinecrm/creditcard_ltv.2023/4/12
SUPER STUDIO.”LTVが高い決済手段はどれ?D2Cブランドの最適な決済手段の見つけ方”.「ecforce blog」.https://ec-force.com/blog/payment_no30.2023/4/13
LTV(Life Time Value)とは、顧客 1人がもたらす企業利益の総和を表す指標です。
新規サービスなどの事業に関わる企業担当者のなかには、「LTV という言葉自体は知っているが、詳しい内容や算出方法などはわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、LTV の概要や重要性、算出方法、向上方法、メリット、注意点などを解説します。

はじめに、LTV の概要や LTV がビジネスにおいて重要とされている理由について解説します。
LTV とは「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略称であり、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれます。LTV は、顧客 1人が生涯にわたって企業の利益にどの程度貢献したのかを表す指標です。
一般的には、企業の商品やサービスへの愛着が強いロイヤリティ顧客ほど LTV が高くなる傾向があります。
LTV は、企業が持続的な利益を生み出すために重要な指標であるといえるでしょう。
LTV がビジネスにおいて重要な理由としては、おもに以下の 3点が挙げられます。
それぞれ説明していきます。
LTV は、顧客獲得コストを抑制するうえで重要です。
「1:5の法則」で提唱されているように、新規顧客の獲得コストは既存顧客のおよそ 5倍とされています。顧客獲得コストを抑制するためには既存顧客の維持がポイントであり、そのためには LTV を高めることが必要です。
LTV が重要な理由には、サブスクリプション型サービスの台頭も挙げられます。
近年では、ECサイト構築プラットフォームの Shopify や CRMツールの Salesforce などに代表される SaaSサービスのように、月額料金や年額料金を払って、支払っている期間のみ商品・サービスを利用するサブスクリプション型課金のサービスが普及しています。
企業が安定的に収益を生み出すためには、サブスクリプション型サービスの導入は効果的であり、顧客との継続的な関係性を保つうえでは LTV の考え方が重要です。
顧客行動の閲覧規制の動向を受け、LTV の重要性はさらに高まっています。
WEBアクセスに対しで第三者により付与される 3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)が規制されるなど、顧客行動の閲覧規制を強める動向が世界中で顕著になっています。
3rd Party Cookie の規制などによって、新規顧客の行動や嗜好を把握することが難しくなり、新規顧客の獲得がより一層難しくなっているのです。
そのため、企業は自社の顧客データである 1st Party Cookie を有効活用し、LTV を高めることの重要性が増しています。

LTV をビジネスに取り入れるメリットとしては、以下の 3つが考えられます。
詳しく解説していきます。
LTV を取り入れることで新規顧客獲得に大きな投資をし続けずに、中長期に渡って利益向上を目指すことができるため、経営の安定化につながります。
ビジネスモデルは、大きく「フロー型」と「ストック型」に分けられます。
フロー型は、単発購入≒ 買い切り型のビジネスです。
常に新しい顧客を獲得し続けなければならず、高い顧客獲得コストが必要となる場合も多いモデルです。
一方のストック型は、獲得した顧客が積みあがっていく(ストックになる)という考え方をとります。
顧客が増えるほど利益が大きくなるのはどちらも共通ですが、継続利用またはリピート顧客数が増え、サービスの利用期間が長くなればなるほど利益基盤が安定するという考え方です。
LTV を意識することは、ビジネスモデルにおけるストック型を意識することに他なりません。
LTV分析を行い、顧客の維持・強化に努めることで、利益の増大と共に経営の安定化も目指すことが可能です。
LTV の最大化を目標にすることで、自社の利益に大きく貢献するロイヤリティ顧客を明確にすることにも役立ちます。
ロイヤリティ顧客の定義は業界や業種によっても異なりますが、購入単価や購入頻度などの指標で判断するのが一般的です。
また、既存のロイヤリティ顧客の属性や行動などの傾向から、今後新たにロイヤリティ顧客になり得る新規の見込み顧客を開拓することにもつながります。
LTV の向上を目標にすることで、効果的なマーケティング施策にも貢献します。
たとえば、購入単価が低い傾向の顧客に対しては、高価格帯への誘導やセット販売などのマーケティング施策を打つことが効果的です。解約率が高い傾向にある場合は、解約を抑制するためのメルマガ発行やカスタマーサポートなどが有効となるでしょう。
ECサイトで LTV を意識するのであれば、購入頻度を上げるための CRM戦略や「定期便」などのサブスクリプション型の商品の開発等が考えられるでしょう。
LTV分析によって、重点的に改善すべき項目が明確になり、適切なマーケティング施策を実行できるようになります。

LTV の算出方法はさまざまありますが、ここでは大きく「売り切り型」と「サブスクリプション型」に分けて代表的な算出方法を解説します。
売り切り型とは、顧客が商品・サービスを購入し、対価として代金を受け取る一般的な販売方法です。たとえば「映画作品の販売」の場合、顧客は映画を視聴するためにブルーレイディスクや DVD を購入します。
サブスクリプション型は、購入ではなく商品・サービスの利用契約を行い、継続的に利用料を受け取る方法です。
先ほどの「映画作品の販売」の例でいうと、顧客は映画を視聴するために Netflix などのサービスを契約することが該当します。
売り切り型における代表的なLTVの算出方法は以下のとおりです。
LTV=平均購入単価(円)×収益率(%)×平均購入頻度(回/年)×平均継続期間(年)
たとえば、平均購入単価: 50,000円、収益率: 40%、平均購入頻度:年に 4回、平均継続期間: 6年の場合、LTV は 50,000円× 40%× 4回× 6年= 480,000円となります。
なお、上記の式に新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストを減算するパターンもあります。その場合の計算式は、以下のとおりです。
LTV=平均購入単価(円)×収益率(%)×平均購入頻度(回/年)×平均継続期間(年)-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)
たとえば、先ほどの例で新規顧客獲得コスト: 50,000円、既存顧客維持コスト: 10,000円だった場合、これらを差し引いた LTV は 480,000円-( 50,000円+ 10,000円)= 420,000円となります。
サブスクリプション型における代表的な LTV の算出方法は以下のとおりです。
LTV = 平均購入単価(円)× 収益率(%)÷ チャーンレート(解約率)-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)
たとえば、平均購入単価: 40,000円、収益率: 80%、チャーンレート: 10%の場合、LTV は 40,000円× 80%÷ 0.1= 320,000円となります。
サブスクリプション型においても、新規顧客獲得コストと既存顧客維持コストを減算する場合は、それぞれのコストを上記の式より差し引くことで求められます。

ここまで LTV の有用性や算出方法について説明をしてきました。
続いては LTV をどうやって上げればよいのか、考えていきたいと思います。
LTV を向上させる方法としては、以下のポイントが挙げられます。
それぞれ、具体的に見ていきましょう。
購入単価を上げることで、1回あたりの購入時の金額が上がるため、LTV向上につながります。購入単価を上げるためには、以下の手段が有効です。
具体的に説明します。
最もシンプルな方法として、商品・サービスの値上げがあります。
自社の商品・サービスがリーズナブルな価格以外の魅力を持っている場合、多少値上げをしても大きな顧客離れは引き起こさないことが見込めます。
逆に、商品・サービスの最大の魅力が価格の安さであった場合、大きな顧客離れが生じるおそれがあるため慎重に検討するべき方策といえます。
アップセルとは、より上位・高級ラインアップの商品・サービスへ誘導するマーケティング施策です。
顧客が商品・サービスの購入を検討している際に、より高価格帯の同ジャンルの商品・サービスに誘導することで、購入単価の向上を図れます。
たとえば、月額のサービス料金に応じてライト・ベーシック・プロの 3つのプランがある場合に、ライトプランの顧客をベーシックプランへ、もともとベーシックプランの顧客はプロプランに契約してもらえるようにアプローチをするなどが考えられます。
クロスセルとは、顧客がある商品・サービスを購入する際に、関連する商品・サービスもセットでおすすめするマーケティング施策です。
たとえば、ECサイトでは「この商品を買った人はこちらの商品も購入しています」といったいわゆるレコメンド表示が出てくる場合も多いですが、これはクロスセル施策の一例であるといえます。
クロスセルも顧客の購入単価を上げる効果があります。
同じジャンルの商品・サービスに対して、性能や価格の異なるバリエーションを複数並べる方法です。
たとえば、「松竹梅の法則」というものがあり、上位品(松)、中級品(竹)、普及品(梅)の 3つのバリエーションを並べた際に、顧客は中間にある中級品を最も購入しやすい心理があります。
この「松竹梅の法則」を利用して、最も LTV を効率化に上げられる商品・サービスを中間に設置する施策も効果的であるといえます。
商品やサービスに 1つしかバリエーションがないような場合は検討しても良いでしょう。
購入頻度を高めることで、一定期間あたりの購入回数が増えるため、LTV向上につながります。
たとえば、商品・サービスを購入して一定の期間が経過した顧客に対して、メルマガや SNS などで最新の商品・サービスの情報を送り、再度利用を促すなどの手段が考えられます。
また、追加購入者限定の割引クーポンを発行するなど、再購入を促進する施策を打つことが有効です。
とくにサブスクリプション型のモデルなどであればサービスの継続期間を伸ばすことで、課金の期間が長くなり LTV向上につながります。
たとえば、会員限定の特典や会員ランクに応じたポイントを付与することで、顧客の囲い込みが期待できます。
他にも、顧客データを分析して修理・買い替えの提案を行ったり、利用が少ない顧客には解約防止のアプローチとしてフォローを実施したりすることが効果的です。
コストにも複数ありますが、下げることで収益率が向上するため LTV の増加に有効です。
なかでも、広告費などに代表される新規顧客獲得コストはコストのなかでもウエイトが大きくなる傾向があるため、ここを下げることができると LTV向上に大きく影響します。
他にも、商品・サービスの原価率を抑えることで、収益率向上を図れます。ただし、原価率を抑えることで商品・サービスの品質が著しく低下してしまうと顧客離れにつながるため、適切なバランスを見出すことが大切です。
サブスクリプション型の場合、解約率を下げることでも LTV向上につながります。
解約率が下がることで課金してくれるユーザーが増えるためです。
たとえば、利用期間に応じた特典などを用意し、長期間利用するインセンティブを与える施策などが有効です。
また、カスタマーサポートを手厚くし、商品・サービスの機能を最大限利用できるよう顧客をサポートするなども良いでしょう。他には、直近の利用履歴が少ない顧客に対して商品・サービスの不満・不安をヒアリングするなど、解約を未然に防ぐための事前アプローチを取るのもよいでしょう。

LTVを自社ビジネスに導入することを検討する際は、以下の点に注意しましょう。
それぞれ詳しく説明します。
LTV にはさまざまな計算方法があるため、自社のビジネスモデルに適した計算を行うことが大切です。
たとえば、ECサイトであれば買い切り型がベースになりますし、サブスクリプション型のサービスを展開している企業の場合は、チャーンレート(解約率)を考慮したサブスクリプション向けの計算式を使うようにするべきです。
売上だけを LTV の指標としないことも重要です。
売上だけを LTV として追及した場合、商品・サービスの販売にかかった費用が反映されず、自社の利益につながらないおそれがあるためです。
たとえば、売上を向上させるために、割引クーポンやポイントを積極的に発行して購入数を上げたとしましょう。
売上額は大きく増加する一方、クーポンやポイントへの出資を差し引いた利益はそこまで増加していない可能性もあります。
顧客獲得は最も大きなコストがかかる部分であるため、短期的に赤字になることはよくあることですが、かけたコストがどのくらいの期間で回収できているか、解約率や継続期間も踏まえた利益で見ることがポイントです。
LTV は顧客の生涯にわたっての価値であるため、長期的な目線で考えることが重要です。たとえば、短期的な目線で経営を捉えた場合、顧客獲得・維持のためのマーケティング施策費用がかさむと損をするように感じることもあるでしょう。
しかし、5年間・10年間といった長期的なスパンで LTV を考えた場合に、コストを上回る利益が継続的に見込めれば投資を続けることが得策であるといえます。
LTV を考える際は、自社の顧客データを正しく管理できていることが不可欠です。
顧客データの抜け漏れや重複があると、正しくビジネスを捉えることができず、適切なマーケティング施策を打つことができません。自社内で顧客データが散在しないよう、データを一元管理できる社内体制や仕組みづくりが重要です。

LTV向上に役立つツールとしては、以下のようなツールが挙げられます。
それぞれのツールに関して解説していきます。
CRM とは「Customer Relationship Management」の略であり、日本語に訳すと「顧客関係管理」となります。
CRMツールは、顧客情報や購入履歴など、顧客との関係性の維持・強化に必要な情報を一元管理するためのツールです。
代表的な CRMツールとしては、マーケティングやセールス、カスタマーサービスなどをオールインワンでサポートできる「HubSpot(新しいタブで開きます)」やさまざまな関連製品を柔軟に連携、カスタマイズできる「Salesforce」などがあります。
CRMツールや HubSpot について詳しく知りたい方は、以下の参考記事やサービスページもご確認ください。
参考記事:CRM(顧客管理システム)とは?機能やメリットを、ツールの比較により解説(新しいタブで開きます)
サービスページ:HubSpot導入支援/カスタマイズ開発(新しいタブで開きます)
MA とは「Marketing Automation」の略であり、MAツールは顧客獲得・維持のためのマーケティング施策を効率化・自動化できるツールです。
特定の条件やタイミングに応じて自動でメールを配信したり、フォーム等で情報を収集、自動で CRM の該当顧客情報にデータを蓄積していくなどが可能です。
前述の HubSpot は、MAツールとしての機能も果たしており、MAツールの分野で世界シェア No.1 を獲得しています。
HubSpot の具体的な活用例について知りたい方は、以下の参考記事もご確認ください。
参考記事:
HubSpotのワークフロー機能の具体的な活用例(新しいタブで開きます)
HubSpot Marketing Hubとは?MA(マーケティングオートメーション)機能や活用イメージについて解説(新しいタブで開きます)
チャットボットとは、チャット(chat)とボット(bot)を組み合わせた造語であり、自動会話(チャット)ができるプログラムを指します。
単純なシナリオに従って返答するものもあれば人口知能を活用して最適な返答を行うものなど様々な種類のチャットボットサービスがあります。
たとえば、顧客からの問い合わせ対応を人間の代わりにチャットボットが行うことで、人が対応できない時間帯でも顧客の疑問や悩みを解決することができます。
企業側としては人件費の削減など効率化・省人化にもつながります。

最後に、LTV と合わせて押さえておきたい頻出用語をいくつか紹介していきます。
これから D2Cビジネスや SaaSビジネスに挑戦する方であれば知っておいて損しないはずです。
CAC とは「Customer Acquisition Cost」の略であり、日本語に訳すと「顧客獲得コスト」のことです。
たとえば、顧客1人を獲得するために広告費用などが平均して 100,000円かかった場合、CAC=100,000円となります。
MRR とは「Monthly Recurring Revenue」の略であり、日本語では「月次経常収益」を指します。SaaS などのサブスクリプション型サービスで、毎月継続的に発生する収益を表しています。
ARR とは「Annual Recurring Revenue」の略であり、日本語に訳すと「年次経常収益」です。MRR が毎月の収益を表しているのに対し、ARRは毎年の収益を表している点で違いがあります。
ACV とは「Annual Contract Value」の略であり、日本語では「年間契約額」のことです。契約によって顧客が 1年間で支払う合計金額を指します。
TCV とは「Total Contract Value」の略であり、日本語に訳すと「総契約額」です。先ほどの ACV が 1年間の契約金額であるのに対し、TCV はトータルでの契約金額となるため、契約期間が長いほどTCVは大きくなります。

本記事では LTV の概要と計算方法、重視されている背景などについて説明してきました。最後にまとめを行ってこの記事を締めくくりたいと思います。
LTV は、顧客 1人が生涯にわたって企業にもたらす利益の総和です。
LTV をビジネスに取り入れることで、経営の安定化やロイヤリティ顧客の明確化、マーケティング施策の効率化につながります。
LTV を向上させるには、購入単価や購入頻度、継続期間、コスト、解約率といった各要素を改善することが重要です。LTV の算出方法はさまざまなパターンがあるため、自社のビジネスモデルに適した算出方法を適用しながら、長期的な目線で LTV を捉えるようにしましょう。LTV をビジネスに取り入れて効率的なマーケティング施策などに活かし、事業成長につなげていきましょう。
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Hubspot の Marketing Hub 導入を検討しているものの、「どんな機能があるか分からない」「機能を活用してどんなことができるかイメージがつかない」といった悩みを持たれている企業も多いのではないでしょうか。そこで今回は、HubSpot 認定プロバイダーであるスパイスファクトリーが、Marketing Hub の機能や活用イメージについてご紹介します。
当社の HubSpot 導入支援サービスについては以下のページをご確認ください。
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※この記事は2023年3月時点のデータを基にしております。
HubSpot とは、CRM を中核としつつ、企業のマーケティング・営業・カスタマーサービスなどの業務に必要な機能がそろったクラウド型プラットフォームです。
ドイツをはじめ世界中に拠点を持つ大手調査会社 Statista の調査「Market share of the leading marketing automation solution providers in the United States as of June 2021」(新しいタブで開きます)によると、HubSpot は「MA市場でのシェア率 1位」を獲得しています。
HubSpot が世界中で広く利用されている理由として、CRMツールの中では比較的安価に利用できるという点が挙げられます。加えて、多様なニーズに合わせた機能が用意されている点も特徴です。HubSpot には、業務の目的にあわせて利用できる Marketing Hub・Sales Hub・Service Hub・CMS Hub・Operations Hub の 5つの製品と、無料の CRM機能が用意されています。これらの製品を組み合わせることで、マーケティングや営業、カスタマーサポートなど広範囲の業務を効率化することができます。
この記事では、HubSpot の 5つの製品のうちマーケティング活動で用いられる Marketing Hub に焦点を当ててご紹介します。

HubSpot Marketing Hub とは、MA(マーケティングオートメーション)を実現するためのソフトウェアです。MA とは、見込み客の獲得から育成までのマーケティング施策を自動化する仕組みです。近年、デジタルマーケティングとしてデジタル技術を活用したマーケティング施策に注目が集まっていますが、MA はデジタルマーケティング実現のために有効な選択肢となります。
Marketing Hub を利用することで、いわゆる「リードジェネレーション(見込み顧客の獲得)」「リードナーチャリング(見込み顧客の育成)」「リードクオリフィケーション(見込み顧客の選別)」といったすべてのフェーズに対応できます。
具体的な活用例を挙げてみます。まず、見込み客の獲得に向け Webサイトを制作し、顧客情報を獲得。そのデータを基に、セグメントメールやステップメールなどを配信して顧客を育成しつつ、リードスコアリングやレポーティングにより顧客や施策の分析などを行う、といった一連の流れを回していくことが可能となります。

以下では MAツールとして Marketing Hub を導入するメリット・デメリットをご紹介します。
Marketing Hub には、企業のマーケティング活動を一気通貫で対応できる機能がそろっています。これにより、他のツールを併用することなく、施策を実行できます。
また、Marketing Hub は、MA を実施する上で有効なベストプラクティスに沿って機能が用意されています。Marketing Hub に用意された機能を利用すれば、自然と効果的な施策を実施できるというメリットもあります。
Marketing Hub を導入することで、HubSpot に用意されているCRM機能である「HubSpot CRM」を併せて利用できるようになります。よって、CRMツールを個別に用意する必要がありません。自社で既にCRM を利用していない場合は、HubSpot を活用することで簡単にデジタルマーケティング環境を構築できるでしょう。
他の MAツールと比較して比較的コストが安い点もメリットです。最も安いプランでは月額 6,000円で利用できるほか、機能に制限はありますが無料プランも用意されています。比較的規模が小さい企業においても利用しやすい価格帯といえます。
一方で、Marketing Hub のデメリットはどのような点にあるのでしょうか。
一つあげるとすると、拡張性です。Marketing Hub は一般的に業務に必要とされる主要な機能を揃えているものの、機能の拡張性は低いといえます。HubSpot の比較対象になりやすい Salesforce においては、拡張性を重視した設計がされており、自社の業務や要件に合わせて機能開発を行うことができます。自社独自の多様な業務に対応しなければならない場合、Salesforce の活用も検討できるでしょう。
ただし、カスタマイズには開発コストやメンテナンスコストがかかる点に注意しなければなりません。近年では、「業務をシステムに合わせる」という考えのもと、SaaS を最大限活用する動きも一般化しており、過剰なカスタマイズは避けるべきともいわれています。

以下では、Marketing Hub に備わっている機能で何が実現できるかを、フェーズごとに紹介します。
なお、契約するプランによって利用できる機能は異なりますので、ご注意ください。
見込み顧客の獲得フェーズであるリードジェネレーションでは以下のような機能を活用できます。
製品やサービスの紹介を行う LP(ランディングページ)の作成を行うことができます。ノーコードで画像や文章などの埋め込みができるので、専門知識がなくとも操作は簡単です。

LP を通してサービス資料やホワイトペーパーなどを提供したい場合は、ファイルをアップロードして管理することができます。ファイルのダウンロード数も確認できるため、どの資料が顧客のニーズに合致しているのかといった分析も可能です。
また、SEO の観点でも最適化機能が用意されています。たとえば、下の画像のようにメタ情報に関するガイドが表示され、その内容に沿った SEO対策を実施することが可能です。
単なるLP制作にとどまらず、専門知識がなくともSEO対策を簡易的に実施できるため、作業負担の削減や効率化にもつながります。

問い合わせや資料請求の導線となるフォームなどの作成を行うことができます。フォームの作成も LP と同様にノーコードで作成することができます。
フォームは埋め込み型やポップアップ、スタンドアロンページなどさまざまな種類が用意されており、お問い合わせフォームや資料ダウンロードフォームなど用途に合わせて使い分けられます。
複数のフォームで運用し、検証することでフォームの項目やデザインの改善等を実施することができるため、EFO(エントリーフォーム最適化)を図ることができます。
CTA(Call To Action)機能では、アンカーテキストやボタン、バナーといった複数のタイプの CTA を作成することができます。
作成した CTA は上述の LP やフォームに反映することはもちろん、埋め込みコードを使って HubSpot外のページに表示することも可能です。(※HubSpotと外部サイトとの連携が必要)
また、HubSpot では CTA の ABテスト機能が備わっており、CTA の種類や文言の比較検証ができます。
Marketing Hub には、リスティング広告をはじめとした広告の出稿状況の管理や効果測定などを行う機能が備わっています。
Marketing Hub を利用すれば、コンバージョンに貢献している広告を可視化し、その効果を判定できます。また、CRM のデータを利用することで、ターゲティングを行うカスタムリストを作成することも可能です。
見込み顧客の育成フェーズであるリードナーチャリングでは以下のような機能を活用できます。
顧客ロイヤリティの向上にも有効な SNS活用ですが、Marketing Hub を利用することでその活用がより容易なものとなります。たとえば、オウンドメディアなどに記事を投稿した際に、自動で Twitter・Facebook・Instagram・LinkedIn などの SNS へコンテンツをシェアするように設定することもできます。また、投稿のスケジューリングも可能ですので、朝や夜などユーザーの目に留まりやすい時間を狙ってコンテンツを配信することも可能です。
SNS上でのユーザーのリアクションをモニタリングし、自社が発信したメッセージに対する反応抽出や、自社プロダクト名などを含んだ投稿の洗い出し機能を利用すれば、セールスのチャンスを増やすことができます。
自社プロダクトの情報や業界動向などを定期的にメールで発信し、見込み顧客を育てていく戦略は有効です。Marketing Hub では、Eメール機能を用いてメールマガジン・ステップメール・セグメントメールなどを実現できます。Marketing Hub では、顧客の属性に合わせたメールのパーソナライズや、開封率・スルー率による効果測定が可能です。
メールの作成にあたっては、あらかじめ用意されている豊富なテンプレートを利用することで、簡単にデザイン性の高いメールを作成できます。

企業においてマーケティング活動に割ける人的なリソースは限られています。その中で最大限の効果を発揮するためには、各種施策を可能な限り自動化することが望ましいといえます。
Marketing Hub では、ワークフローの自動化機能により容易に処理の自動化を実現できます。たとえば、顧客のWebサイトへのアクセスをトリガーとしてメールを配信したり、フォームが送信された際に顧客の担当者を割り振り、内部通知をするなどができます。
近頃では、マーケティング手法の多様化が進み、一つの施策ではなく複数を同時に走らせパフォーマンスを比較検証するケースが多いです。
しかし、各施策のデータや顧客データが散らばっていると、どの施策が成果を出しているのか、成約できているのかといった確認が煩雑になってしまいます。
HubSpot では、キャンペーン機能を使うことで、広告・フォーム・ブログ・Eメール・CTA などの複数の施策をひとつの画面で管理できるようになります。
各施策のパフォーマンスをひとまとめに管理することで、全体からみて今後どの施策に注力すべきかといったことを適切に判断できるでしょう。
リードクオリフィケーションのフェーズでは以下のような機能を活用できます。
マーケティング活動は、顧客のフェーズに合わせて適切な施策を打つことが求められます。HubSpotではスコアリング機能を用いることで顧客にスコアを与え、顧客を選別することができます。
たとえば、送信されたフォームや開封したメール、特定のページの閲覧履歴などのデータを基に 10段階のスコアを割り振るといったことが可能です。
スコアリングにより質の良い見込み顧客を判別することで、重点的にフォローアップすべきターゲットの絞り込みができ、施策の優先順位を明確することができます。
リードクオリフィケーションのフェーズに限りませんが、レポート機能を利用することで蓄積された情報を活用してデータを可視化することができます。
デフォルトで複数のレポートが用意されているため、手軽にパフォーマンスを確認することが可能です。また、プランにもよりますが、自由にカスタムでレポートを作成することができます。
さらに、ダッシュボード機能を用いて、作成したレポートをひとつにまとめることも有効です。作業効率化のためにも、週次、月次といった定期的に確認する必要があるデータはダッシュボードにまとめておきましょう。

ここまで、Marketing Hub の様々な機能をご紹介しました。以下では、Marketing Hub の具体的な活用方法を「訪問者を惹きつける」「リード転換を促進する」「レポートを作成しカスタマイズする」の3つのフェーズに分けてご紹介します。

まずは、ブログや広告、動画などのコンテンツを用いて潜在顧客を惹きつけます。
たとえば広告を運用するとなった場合、HubSpot と連携することで Marketing Hub 上でインプレッション数・CTR(クリック率)・CV単価などの指標や、広告経由で育成された顧客情報を確認することができます。
特に、Google広告・Facebook広告など複数の媒体で運用している場合、各媒体の効果比較も容易です。どの媒体に広告費を投下すべきか判断しやすい環境を構築できます。

つぎに、広告で獲得した顧客データを活用し、メールマーケティングで顧客の購買意欲を引き上げます。ここでは、ワークフローを用いてステップメールを実施すると想定します。
まず、どのような頻度でどのようなコンテンツを配信するかといったシナリオを設計します。そのシナリオに沿って、必要なメール分をマーケティングEメール機能で作成していきます。
以下のように、デザイン性の高いテンプレートメールが用意されているため、簡単に作業できます。

メールの作成後、ワークフローに落とし込んでいきます。
はじめに、トリガーの設定にて顧客情報に対象の広告キャンペーンのデータが入っている顧客に絞り込みます。これにより、本ワークフローで対象となる顧客の絞り込みができます。
その後、上で設計したシナリオに基づき、以下の画像のようにメール送信のアクションや遅延時間、条件分岐などを設定していきます。

UI が分かりやすく、感覚的に設定できるため、学習コストもほとんどかけずに施策を実行することができます。
Marketing Hub の Professionalプラン以上を契約すると、レポートのカスタマイズも可能となります。ここでは例として、広告ごとの効果測定を行う際に必要な数値だけを集約したカスタムレポートを作成します。
以下は、インプレッション数・クリック数・支出金額を確認できるレポートの例です。

HubSpot のレポートを利用することで、わざわざ媒体側に数値を確認しにいく手間を省けるほか、作成したレポートを他のレポートと一緒にダッシュボードに追加することで閲覧したいレポートを同時に確認することができます。
以下では当社でご支援させていただいた HubSpot に関する事例をご紹介します。
ネットワークやストレージ、サーバーなどの機器や最先端のセキュリティ製品を提供する東京エレクトロン デバイス株式会社様の HubSpot 導入・運用支援に携わりました。
本プロジェクトでは、外部SFA との API連携や名刺管理ツールとの情報統合などのエンジニアリング要素に加え、Marketing Hub を活用したマーケティングフローを設計するなどマーケティング要素での支援も実施。HubSpot への情報一元化により、マーケティング活動のROI測定などを実現できるようになりました。
詳しい内容は、以下からご覧ください。
東京エレクトロン デバイス株式会社|HubSpot導入・運用支援(新しいタブで開きます)
企業における事業開発・デジタル変革・CX変革などを支援されている株式会社mct様。当社では、HubSpot CMSを活用したコーポレートサイトリニューアルを実施させていただきました。同社では、従来 WordPress によりコーポレートサイトを構築・運用されていましたが、マーケティング強化の必要性などから CMS機能を備えつつ MA や CRM など機能拡張も可能である HubSpotCMS へ移行。
本プロジェクトでは、お客さま側の HubSpot CMS に関する知見を補いつつ、お客さま側でも作業を実施するなど、併走型でプロジェクトを実施しました。
詳しい内容は、以下からご覧ください。
株式会社mct | HubSpot CMSを活用したコーポレートサイトリニューアル(新しいタブで開きます)
Marketing Hub は、以下のプラン形態が用意されています。

各プランの詳細については HubSpot公式ページ(新しいタブで開きます)もご覧ください。
この記事では、HubSpot の Marketing Hub の機能や活用イメージについてご紹介しました。HubSpot の対応領域は広く、スモールなスタートから大規模な導入まで可能です。
どのような体制で HubSpot を導入していくか悩まれている場合は、一度知見のある企業に相談してみることをおすすめします。
当社では、HubSpot の豊富な導入実績を基にお客さまのご相談にお答えさせていただいております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
https://spice-factory.co.jp/hubspot/tips-for-selecting-a-supporting-company/
https://spice-factory.co.jp/service/hubspot-support/
アジャイルなシステム開発、デザイン、ブランディング、マーケティングを得意とし、全方位から企業の DX を支援するスパイスファクトリー株式会社です。
今回の記事では以下の悩みを抱えている方を主な対象としています。
この記事では、HubSpot と Slack の連携方法と、連携することで得られるメリット、そして Slack 以外に HubSpot と連携すると便利な外部ツールをご紹介したいと思います。
ちなみに、HubSpot と Slack の連携は両方のサービスの Freeプランから利用可能ですので、両サービスを利用している方は是非活用されることをおすすめします。
まずは、HubSpotとSlackを連携することで新たに実現できることを3つに分けてご紹介します。
Slack と HubSpot を連携することで、HubSpot 上での通知を Slack で受信、確認することができます。
具体的には、フォームの送信内容やメールの受信といったコンタクトから送信されたメッセージの情報、そしてタスクの割り当てやレコード内での自身へのメンションといった通知を Slack で受け取り、管理することができます。
以下の画像のように、HubSpot のフォーム送信の通知先に Slack の任意のチャンネルに通知を送ることも可能です。

もちろん HubSpot 内や、メールでも通知を受け取ることは可能です。
しかし、メールなどは忙しく業務をこなしていると、どうしても見逃しが多くなりがちです。コミュニケーションツールとして Slack を導入している企業であれば、確認頻度は Slack の方が多いのではないでしょうか?毎日頻繁に確認するであろう Slack で通知を確認することができれば、通知を見落とすリスクを減らすことにつながります。
営業などのフォロー活動も迅速に行えるためメリットは大きいでしょう。
具体的に Slack で管理することのできる HubSpot からの通知としては、以下を挙げることができます。
最後のコンタクトが送信したフォームの内容の通知に関しては、スパイスファクトリーでも実際に実装しており、以下の画像のようにリードの状況をリアルタイムで簡単に把握することが出来るため便利です。

HubSpot 上で通知を受け取ることに加えて、Slack と HubSpot を連携することで Slack 上で HubSpot のタスク・チケットを表示・作成することが可能になります。
以下のように、対象となるメッセージの三点リーダーを選択し、「その他」を選択、その後にドロップダウンメニューから「Add a task HubSpot」もしくは「Add a ticket HubSpot」を選択することで、Slack 上からHubSpot のアカウント内にタスク・チケットを簡単に作成することができます。

Slack で依頼されたタスクやチケットをその場でタスク化、チケット化できるので、レコード作成の手間を省くことができます。
また、Slack には HubSpot 専用のコマンドが存在します。
たとえば Slack に「/hs-search-」と入力し、その後に「/hs-search-ticket」のように表示させたいレコードの種類を打ち込むことで、以下のように対象のレコードを表示させることができます。加えて、コマンドの後に検索する語句を入力することで、特定のレコードを表示させることも可能です。

レコード作成のために逐一 HubSpot を開く手間を省くことができるので、業務の効率化につながります。
最後に、上述した2つの機能に加えて、HubSpot と Slack を連携することで HubSpot から Slack へ任意のタイミングで通知を送ることができます。
以下の画像のように、ワークフローの右のサイドバーから、「Slack 通知を送信」を選択することで、任意のユーザー・チャネルに任意のメッセージを送信することができます。

たとえば「特定のページを訪問した」など、コンタクトの動きを条件としてワークフローを設計することで、リアルタイムでの通知が届き、迅速な対応が可能になります。
続いて、HubSpot と Slack を連携する際の具体的な操作をご紹介します。
まずはじめに、 HubSpot のマーケットプレイスで「 Slack 」と検索し、Slack のアプリを HubSpot にインストールします。

HubSpot ホーム画面の上部のバーから、アプリマーケットプレイスを選択します。

検索窓でアプリを検索します。

インストールの際に、HubSpot と連携する Slackアカウントの選択と、許可を要求されます。
以上の手順を踏んで Slackアプリをインストールすると、HubSpot 上で Slack アプリの設定を行うことができます。

連携の設定に関しては、直感的に設定することができる UI になっているため、初心者の方でも簡単に設定することができるかと思います。
ここまで、HubSpot と Slack を連携することで可能になること、そして、実際に連携させる際の操作を紹介してきました。
HubSpot は連携することのできる外部ツールが非常に豊富で、Slack 以外の外部ツールにおいても、簡単に連携し、業務を効率化することができます。
この章では、Slack 以外の HubSpot と連携すると便利な外部ツールを6つご紹介していきます。

HubSpot公式が作成したアプリではありませんが、「LITTLE HELP CONNECT(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、HubSpot と LINE を連携することができます。
HubSpot と LINE を連携することで、LINE の友達を HubSpot で一元管理したり、LINE メッセージをセグメントごとに自動で送信したり、LINE のチャットのボットをノーコードで直感的に作成することが可能になります。
情報発信の媒体として LIN Eを活用している場合は、情報の管理やマーケティングの面において効率化を期待することができます。

Sansan は国内でも有名な名刺管理ツールです。CM などを見て知っている方も多いツールではないでしょうか。
HubSpot 公式が作成している「Sansan(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、Sansan 上の名刺データを、漏れなく被りなく HubSpot に同期させることができます。
また、連携後は Sansan で新たな名刺が追加されたり、名刺の情報が更新されるたびに自動で HubSpot と同期されるため、工数を割くことなく顧客情報を同期し、HubSpot での営業やマーケティング活動に繋げることができます。

HubSpot 公式が作成している「Zoom(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、HubSpot 上から Zoom ミーティングを予約・開催したり、Zoomウェビナーに参加したコンタクトのデータを HubSpot に蓄積させたりすることができます。
以下の画像のように、HubSpot の「ミーティング」機能と連携して、HubSpot 上で Zoomミーティングを開催することができます。コメントの管理も HubSpot で行うことができます。

ウェビナーを HubSpot で行うことで、ウェビナー参加者の分析や、その後のフォローアップなどを HubSpot 上で効率的に行うことができます。

HubSpot 公式が作成している「Google Sheets(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、HubSpot と Google SpreadSheet を連携することが可能です。
HubSpot と SpreadSheet を連携することで、HubSpot の情報を SpreadSheet 上にエクスポートする、SpreadSheet の情報を HubSpot に同期させることが可能になります。
また、アプリの機能ではありませんが、以下の画像のように SpreadSheet の一部をダッシュボードに表示させるといったこともでき非常に便利です。

HubSpot のレポート機能では制限があり、実現できないような複雑な分析を、SpreadSheet 上で作成し、それをダッシュボードに埋め込むことで、HubSpot で作った他のレポートと同じ画面で情報を見ることができ効率的です。詳細にご興味がある方は以下の記事も参照してください。
Googleスプレッドシートとの連携で HubSpot のレポート機能がさらに便利に! 2022年実装の新機能をやさしく解説(新しいタブで開きます)

HubSpot 公式が作成している「Shopify(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、HubSpot と ECサイトプラットフォームの Shopify を連携することが可能です。
Shopify については以下の記事をご参照ください。
Shopifyとは?ECカートでShopifyを選ぶメリット・デメリット(新しいタブで開きます)
連携することで、Shopify で構築したECサイト上の購買データを HubSpot に蓄積し、HubSpot 上で ECサイトの解析を行うことが可能になります。また、Shopify からの連携データを条件として、コンタクトが特定の動きをした後にメッセージを自動送信するといったこともワークフロー機能で実現可能になります。
Shopify を使ってECサイトを構築されている方は、マーケティングを効率化したい際に便利な連携といえるでしょう。
より詳しく知りたい方は以下の記事を参照ください。
戦略の幅が広がる!ShopifyとHubSpotの連携方法とメリット(新しいタブで開きます)

HubSpot 公式が作成している「Jira(新しいタブで開きます)」というアプリをインストールすることで、HubSpot とタスク管理ツールの Jira(新しいタブで開きます) を連携することが可能です。
HubSpotとJiraを連携することで、HubSpot 上で Jira のチケットを自動作成することができます。また、 Jira でのチケットの状況をレポート化して、分析することもできます。
タスク管理ツールとして Jira を使用している場合は、是非連携しておきたいところです。
Jira 以外に、タスク管理ツールでは Asana(新しいタブで開きます) なども連携可能です。
HubSpot と Slack のを連携することで可能になること、そして、その詳しい連携方法と Slack 以外に HubSpot と連携すると便利な外部ツールをご紹介してきました。
チケット・タスクの作成や、コメントの通知など、HubSpot と Slack を連携することで得られるメリットと、HubSpot がいかに外部ツールとの親和性が高く、応用の効くツールであるかがお分かりいただけたかと思います。
みなさまも、HubSpot と外部ツールを適切に連携し、情報を一元管理することで、いままでの業務を大きく効率化させてみてはいかがでしょうか?
きっと、大きく業務効率が上がると思います。
スパイスファクトリーでは、国内では数少ない「開発会社」という立場でありつつも HubSpot認定プロバイダー として、様々なクライアントの HubSpot 導入支援を行ってきました。
事例:スパイスファクトリーHP 東京エレクトロンデバイス株式会社|HubSpot導入・運用支援(新しいタブで開きます)
詳しいサービス内容については、当社HPのマーケティング支援サービスをご覧ください。
また、スパイスファクトリーでは難易度の高い専門的な知識を要する導入はもちろん、単に導入するだけでなく、その後の企業様の成長を見据えたマーケティングの支援まで幅広くご支援することが可能です。是非お問い合わせください。
スパイスファクトリー株式会社マーケターの古茶です。
読者の方の中にはShopifyを始めたものの、サイトへの流入数に伸び悩んでいたり売上が思うように増えず課題を抱えている方もいるのではないでしょうか。
こちらの記事では、Shopifyエキスパート(Shopify公認のEC制作パートナー企業)であるスパイスファクトリーが、主にShopifyの売上やサイト訪問者数に課題を感じている方を対象に、ShopifyでのSEO対策の重要性や方法についてお伝えしていきます。
また、スパイスファクトリーではシステムの開発、カスタマイズから運用保守まで一貫したサポートを行っています。ご興味がおありでしたら、お問い合わせください。
EC事業でSEOは本当に必要なのか疑問に思っている方もいるかもしれません。ですが、ECサイトこそSEO対策が必要な事業であるのです。その理由を説明していきます。
まず第一にEC市場規模の拡大が理由として挙げられます。
EC市場規模は2019年と2020年で約21%の成長率を挙げており(※1)、さらに今後も拡大すると予測されています(※2)。今後のEC市場の規模を見据えた時、かつてのSNSや広告からのアプローチのみでは、競合の中に埋もれてしまう危険性があるのです。

SEO対策をしっかりと行なうことで検索順位が上がるため、サイトへのアクセス数増加や売上増加が自ずと期待できます。
もちろん購買行動を起こしてもらうためにサイトのブランディング等も行う必要があります。しかし、どんなに良い商品・サービスを持っていても見つけてもらわなくてはアピールすらできません。その「見つけてもらう」ために役割を果たしてくれるのがSEO対策なのです。
※1 参考文献: 経済産業省の電子商取引に関する市場調査(新しいタブで開きます)
※2 参考文献: 野村総合研究所によるICT・メディア市場の規模とトレンドを展望(新しいタブで開きます)
SEO対策によって見込み度の高い顧客からの流入が狙えるため、購入確率や売上の増加が見込めます。
例えば、髪質の改善や保湿に高い効果のあるシャンプーを売り出したい場合の例を考えます。この場合、SEO対策をしていれば、オーガニック検索からの流入顧客は「シャンプー 髪質改善 おすすめ」のようなキーワードを打ち込む特定の顧客であることが予想されます。
既に自社で売り出している商品を求めている顧客に見つけてもらうことができれば、購買行動を起こしてくれる可能性も高くなるのです。
正しいSEO対策を行えれば、広告などプロモーションのための費用も最小限で済むため、利益の増加も期待できます。
それでは、実際にShopify内で行えるSEO対策についてご紹介していきます。
タイトルに適切なキーワードが入っているか否かは、SEO対策の中でも重要な部分です。内容を変えずとも、タイトルを変更しただけで検索順位が変わることもあります。
※参考サイト: わかること!|マーケティング支援メディア「記事タイトルの変更事例でわかった!検索順位が上がる条件とは」(新しいタブで開きます)
また、タイトルは検索エンジンをかけた際に、一番初めにユーザーの目に留まる部分です。訴求力のあるタイトルを作ることで、サイト訪問者の数・クリック数を増やすことができます。
そのためには、ユーザーの検索意図を把握し「見てみたい」と思わせるようなタイトルを作ることが必須です。
キーワードの選出方法に関しては、次の章でご説明します。
メタディスクリプションとは、検索をした際にタイトルの下に紹介文として表示される部分です。
検索の順位に直接影響するものではありませんが、クリック数の改善には欠かせません。
ユーザーは、検索をかけた際、一目でわかるタイトルと説明文を読んで、サイトを訪問するか判断するためです。
ここでは、いかに記事の内容や商品の魅力を分かりやすく伝えられるかがポイントになります。画面上に表示される文字数にも限りがあるため、文字数も工夫する必要があります。PC表示の場合は120文字程度、スマートフォン表示の場合は70文字程度が理想と言われています。
URLを設定するのも検索順位を上げる1つの方法です。これについては、GoogleのJohn Mueller氏が述べています。「URLは検索順位に大きく影響するものではないが、少なからず多少は影響する」とのこと。
ここで重要なのは、URL内にキーワードを入れることです。簡潔に分かりやすいURLを作る必要があります。多少の違いであれど、URLを適切に設定するだけで検索順位が変わるのであれば、やらないよりやったほうが良い施策です。
ちなみに、日本語の商品名の場合、URLを日本語ではなく英語に変更するよう注意が必要です。Shopifyの商品登録の際、商品タイトルが自動的にURLに挿入されるので、本語の場合はエンコードされた文字列が挿入されてしまうためです。
alt属性は検索順位に影響を及ぼす重要な要素です。
alt属性とは、画像が表示されない際に、代わりにその画像について説明する代替テキストのことです。検索エンジンに画像内容の情報を与える役割を担います。音声ブラウザができたことにより、最近では視覚障がい者への補助テキストにもなっています。
ここで注意すべきポイントは、画像の内容を簡潔に、かつ分かりやすく伝えるキーワードを入れることです。
例えば、雨の日を楽しく過ごす商品として、赤い傘を売り出したいとします。その際に、雨の日に赤い傘を楽しそうにさしている女性をShopifyに載せる写真として使った場合、alt属性には「赤い傘をさすビジネスウーマン」などにするのが最適です。
このように、簡潔であると共に具体的にその写真のイメージが湧くようなalt属性にしましょう。
Shopifyで使用する商品画像や、Shopifyのブログ機能を利用する場合の画像は、Shopify管理画面からコードを触らずに設定可能です。
Shopifyサイトのブランディングや商品説明など、顧客に様々な想いを伝えるためにブログ機能を使う方も多いのではないでしょうか。上述したように、タイトルを工夫するのはもちろん大切ですが、コンテンツも工夫するだけでSEO対策をすることができます。
まず、決めたキーワードをブログのコンテンツ内で使用することです。特に見出しの部分では、キーワードを使うようにしましょう。ただここで注意しなければならないが、キーワード重視の記事になってしまっていないか、ということです。あくまでも、読者にとって有益な記事を作ることが最優先です。
Googleはユーザーファーストを第一に検索結果を表示しているため、キーワードを工夫しながら読者に「読みたい」「読んでよかった」と思ってもらえるような内容の記事を作るのが、最も効果的なSEO対策と言えます。

キーワード選定ツールには、ラッコキーワードやaramakijakeなど無料~有料のものまで多くあり、検索数の多いキーワードを選定するのも重要です。しかしキーワード選定で1番大切なのは、ユーザーの検索意図や属性から、顧客となるターゲットが使用する言葉を探り、それをキーワードとして使用することです。
検索意図の違いの場合、例えばタイツ1つの商品を例にとったとしましょう。この場合、面白いことに、おしゃれ目的でタイツ購入を検討している人は「レギンス」、スポーツ目的での購入を検討している人は「スパッツ」という言葉を使います。
また、男性と女性どちらをターゲットにするかでも使用する言葉は違ってきます。雨の日に履く靴を連想した際、女性は「レインブーツ」、男性は「長靴」と呼ぶことが多いです。
このように、ターゲットの検索意図や使用する言葉を慎重に選ぶことで、ターゲットが検索をしたときに見つけてもらいやすくすることができます。
ロングテールキーワードとは、3~4つの単語を組み合わせた複合キーワードです。
例えば「ビキニ 白 おしゃれ おすすめ」といったものです。
上記のキーワードで検索をするユーザーというのは、白いビキニの中でも、可愛いというよりおしゃれで、かつおすすめ度の高いビキニを探しています。あなたのShopifyサイトでそのような商品を発売している場合、それはユーザーの求めている商品であり、購買行動を促進できる可能性が高いです。
このようなロングテールキーワードの活用は、ShopifyなどECショップに効果をもたらすキーワードになります。

ShopifyでのSEO対策の重要性や方法についてお伝えしました。
SEOを工夫することで、より見込み度の高い顧客からの流入や売上アップを狙えます。これからのEC市場で少しでも競合他社と差を付けるためにも、よりユーザーに見つけてもらいやすいサイト作り・よりユーザーに刺さりやすい言葉の選定を継続して行っていくことが大切です。
スパイスファクトリーでは、Shopify公認の開発パートナー「Shopifyエキスパート」としてSEO対策にも配慮したShopifyのカスタマイズ開発事業を行っています。ご興味がおありでしたら、お問い合わせください。
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