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【業務システムのUI/UX】管理画面のデザイン改善、ポイントや進め方について解説

【業務システムのUI/UX】管理画面のデザイン改善、ポイントや進め方について解説

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大きなコストが必要となる業務システム・基幹システムのリニューアルは難しい意思決定となります。結果として長期間リニューアルせずに既存システムを利用しており、管理画面のデザインが古く使いづらい、最低限の機能しかなく動作に制限がある、画面や導線が複雑になっている、といった課題を抱える企業は多いようです。
今回は、そのような課題を抱えた担当者様に向け、管理画面のデザインを改善する適切なタイミング、正しい改善の進め方、押さえておくべきポイントについて解説します。

業務システムの UI/UX に関するよくある課題

デザイン UI UX 管理画面 改善
比較的長期間利用されることの多い業務システムにおいては、操作性やデザイン性などの UI/UX 面において様々な課題が発生します。具体的には、どのような課題が発生しやすいのでしょうか。

デザインが古めかしい

リリースして 5年、10年以上と期間が経過しているシステムにおいては、デザインが古くなっており操作性が悪いケースが散見されます。使っていて漠然とレガシーな印象を感じる場合は、改善が必要です。

最低限の機能しか備わっていない

システムに最小限の機能しかないことから、Excel などを併用して業務を運用しているケースもよくみられます。このような場合、運用性が悪く業務の負荷が高まります。会社規模の拡大や業務の変化にシステムが対応できていない場合によくあるパターンです。

度重なる機能追加により画面や導線が煩雑に

反対に、徐々に機能が追加されていき画面デザインなどが最適化されていない場合も。それぞれの改修においては操作性を考慮してきたものの、結果的に全体として使いにくいシステムとなっていることもよくあります。

使いやすさが十分に考慮されていない

過去、業務システムにおいては機能性が重視され、操作性に関する要件は最小限となっているケースがよくありました。直感的に使えないため十分な教育が必要となり、熟練社員の退社とともにノウハウが失われてしまい、業務効率が下がってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか。

利便性を高めるデザイン改善、正しいステップとは

 利便性を高めるデザイン改善、正しいステップとは
上述のような課題を解決し、業務システムの管理画面をより良いデザインへと改善するには、どのような進め方が望ましいのでしょうか。ここでは、業務システムのデザイン改善における一般的なステップをお伝えします。

ユーザーの利用環境、課題の明確化

デザイン改善は、ユーザーの利用環境や課題を知ることから始まります。システムによっては、ユーザーの利用環境が特殊であったり、何かしらの制限があったりすることも。前提条件として利用環境を押さえておくことは重要です。
行動観察・ユーザーインタビューなどの調査方法を通し、ユーザーが抱えている課題や不満などを把握することもひとつでしょう。

取り組みの最初にユーザーについて良く理解することで、取り組み全体の質が向上し、結果的に全体工数の削減も期待できます。

指標・KPI の設定

継続的な改善をしていくためには評価指標を設定することが重要です。指標を定義することで、取り組みの成果を定量的に振り返ることができ、PDCA の質を上げることができます。
たとえば、管理画面のデザイン改善においては、タスクの処理時間やエラー発生率などを指標とするとよいでしょう。また、ヒアリングによりユーザーが体感した操作性や満足度などを活用することも一案です。

改善案の検討

定義した指標の値を改善するためにはどのようにシステムを改善すればよいか、ユーザーの利用環境や課題を念頭に検討します。
ボタンの配置を見直すべきか、表示項目を最適化すべきか、機能を追加すべきかなど、様々な選択肢から有効な手段を精査します。

プロトタイプによるアイデア具現化

いわゆるプロトタイピングにより、時間やコストをできるだけかけずにアイデアを形にし、早期にテストできるようにします。
ユーザーのフィードバックを受けながら継続的な開発を行っていけるように、拡張性を意識した設計を行うことがポイントです。

プロトタイプを用いたユーザビリティテスト

ユーザビリティテストとして、プロトタイプを実際にユーザーに利用してもらいます。テストを通して、上述した評価指標に基づき改善効果を把握します。一方で、十分な効果が得られていないようであれば、テスト結果に基づき再度改善案を検討します。

継続的な取り組み

これらの流れは一度実施したら終わりではありません。何回もサイクルを回していくことが重要です。ユーザビリティテストにより発見された課題に対応できるよう、改善案の検討とプロトタイピングを実施します。もう一度ユーザビリティテストを行い、課題が改善されたかをチェックします。
このような流れを繰り返すことで、優れた UI/UX を持つシステムを作り上げることができます。

デザイン改善において押さえるべきポイント

デザイン UI UX 管理画面 改善
業務システムの管理画面デザインの改善を行うにあたり、押さえておくべき重要なポイントをご紹介します。

現状の課題を正しく把握する

現状のシステムが抱えている課題を可能な限り洗い出すことで、改善の種を探すことができます。
たとえば、システムの利用者から意見をもらうのもひとつです。ユーザーインタビューやアンケート調査などを実施することで、課題が明らかとなります。
このとき気を付けなければならないのが、特定の声の大きいユーザーに引っ張られてしまわないようにすることです。平均的なユーザー像を念頭に置き、課題を平等に扱うことが多くのユーザーを満足させるためのポイントです。

繰り返しとなりますが、ユーザーの理解がデザイン改善の肝です。これらの作業をベンダーに依頼する場合は、ユーザーインタビューや行動観察などを実施するノウハウが蓄積されているか、実績や面談などを通してチェックしてみてください。

小さく始め、やり直せるように進める

検討した改善策は、必ずしも効果があるとは限りません。実際にシステムを改修してみたら「前の方がよかった」という声が挙がることはよくあります。特に、多くのユーザーが利用する業務システムにおいては、デザイン変更の影響は大きくなりがちです。

デザインの良し悪しは、実際に見て触ってみるまで分かりにくいという特徴があります。そのため、上述したとおりプロトタイプの構築により、まずは改善策を具体化できる物を作り、テストを通して効果や課題を確認することが重要です。

小さく始め、仮説の検証を繰り返しながら必要に応じて機能を追加。一歩ずつ成長させていき、併せて柔軟な対応ができるように進めます。

発注側・受注側で協力体制をとる

UI/UXデザインの改善においては、可能な限り依頼側とベンダー側がワンチームとなるべきです。その理由として、デザイン改善においては実際のユーザーの声が重要であることが挙げられます。
業務システムのデザイン改善は、業務をより良く進められるように実施するものです。ベンダーに丸投げしてしまうと、実際の業務ニーズに合った改善は難しいといえます。たとえばワークショップ形式の MTG を開催し、その場でデザインを作成しながら全員で考える機会を設けることで、より効果の高い改善が実現できるでしょう。

最近では、「ペアデザイン」と呼ばれる手法により、デザイナーがペアとなってデザインを実施する取り組みも注目されています。一般的なペアデザインは、デザイナー同士がペアとなる状態を指しますが、弊社ではクオリティを最大化させるために、デザイナーとエンジニア or クライアントがペアになり、両者の視点を取り入れながらプロダクトを製作しています。
詳しくは以下の記事をご参照ください。

エンジニアとデザイナーによるペアデザインを用いたWeb開発とは。流れやメリットを大公開


加えて、実際のユーザーも含めてデザインを実施することで、業務ニーズや具体的な利用シーンなどを踏まえたデザインを実現することもできます。

業務システム管理画面の UI/UX デザイン改善により、利便性を向上させよう

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以上、業務システムの管理画面のデザインを改善する際の正しい進め方、押さえるべきポイントについて解説しました。
デザイン改善は正しいステップで、かつポイントを押さえて進めることが重要です。ノウハウのない状態で取り組むと、かえって操作性が悪化するなど、逆効果になることも。経験豊富なプロに依頼することをおすすめします。
弊社では、UIデザイナー、UXデザイナー、エンジニアによる本質的なデザイン改善、開発を強みとしています。業務システムの操作性に悩まれている方は、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
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