中高生291名の働く意識、企業訪問後大幅変化 56%不安から96%明るい見通しへ

キャリア教育を通してITベンチャーへ企業訪問した中高生のアンケート結果。約56%が実施前には「自分の将来の見通しについて不安」と回答したが、実施後は約96%が「自分の将来の見通しについて明るい」と回答

デジタル・トランスフォーメーションを⽀援するスパイスファクトリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:高木 広之介)は、2023年6月から中高生向けのキャリア教育活動を開始しました。2023年12月末までに31校、合計291名の中高生がスパイスファクトリーの企業訪問を経験しました。参加した中学1年生から高校2年生を対象に行ったアンケートの結果をお知らせし、​​最新のアンケート結果を通じて、キャリア教育の現代的なアプローチと企業の社会貢献についての洞察を共有します。

スパイスファクトリー株式会社 オフィスにて

 

■グローバル環境から見た日本の教育

国連ではSDGs17の目標の中で「4.質の高い教育をみんなに」と掲げ、誰もが良い教育を受けられるようにという世界を目指しています。そして1月24日を「教育の国際デー」と定め、世界の平和と開発のために教育が果たす重要な役割を確認し尊重することを目的に、2018年12月3日の国連総会で制定されました。

世界の教育に関する指標として、OECD主催で学力を調査するPISA(Programme for International Student Assessment)の調査※1が2022年に実施され、81か国・地域から約69万人が参加し日本からは、全国から高校1年生約6,000人が参加しました。今回の調査では日本は数学的リテラシー(1位)、読解力(2位)、科学的リテラシー(1位)と3分野全てにおいて世界トップレベルの結果となり、「レジリエントな国」と評価されました。その一方で、「自律学習」についての問いに関しては32位ととても低い順位になっています。教育のレベルは高いことが評価されていますが、自律学習の数値が低いということは問題であり、その点についての対策を講じる必要性があります。

■日本における教育の取り組み

文部科学省が2020年に改定した学習指導要領※2でも「生きる力」が大事であるという指針が取られ、特に高等学校の学習指導要領では、「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」と名称変更されました。このように自律学習を高めるために、日本の教育としても「探究学習」が重要視され取り組みが進んでいます。本質的な「探究学習」には学校のみならず地域社会での探究の場が必要になります。修学旅行や課外授業の一環で企業訪問等も取り入れられるようになりました。今後もこういったキャリア教育にかかわる活動が増えていくことが予想されます。※3

■スパイスファクトリーがキャリア教育支援に取り組む背景

スパイスファクトリー株式会社 オフィスにて

日本国内で「探究学習」の取り組みが推進される中、当社も将来を担う若者に貢献したく、企業訪問を積極的に受け入れています。

また、ソニー生命が2023年度に実施した「中高生が思い描く将来についての意識調査2023」の調査結果では、中高生がイメージする自身の将来の見通しについてのアンケートで、中高生の意識として自身の将来の見通しについて「10年後は不安」という回答が、中学生では45%、高校生では49%という結果になりました。※4

当社ではこの結果を重く捉えると同時に、独自の事業活動における社会貢献指標「Priority5」の中で「教育」を重要な分野の一つと位置づけており、事業を通して積極的に教育分野への貢献をしております。事業以外の分野でも引き続き社会にとって重要な位置付けであると捉えており、中高生に対するキャリア教育の取り組みをしております。実際に、中高生たちが働く大人と対話し、現状を知ることで1人でも多くの若者に社会で働くことに対して、ポジティブなイメージを持ってほしいという考えのもと様々な観点から教育分野への貢献に注力しています。

■参加いただいた中高生のアンケート結果

スパイスファクトリーでは、企業訪問に参加いただいた中高生に向けてアンケートを実施いたしました。

<調査概要>
実施期間:2023年6月~2023年12月
対象:スパイスファクトリー株式会社への企業訪問を行った中学生・高校生 291名
実施方法:Webアンケートまたは紙に記入

1.学校の所在都道府県
山形県/東京都/茨城県/千葉県/愛知県/岐阜県/三重県/岡山県/広島県/愛媛県/福岡県/長崎県/熊本県

2.学校と学年区分 (n=291)
中学校 17校 125名 (内訳:1年生5名 2年生73名 3年生47名)
高校 14校 166名 (内訳:1年生20名 2年生146名 3年生0名)

■企業訪問前後の気持ちの変化

「自身の将来について明るい見通しを持っていますか?それとも不安を持っていますか?」という問いに対し、企業訪問をする前は「不安」「どちらかと言えば不安」という回答が全体の約56%を占めており、「明るい」「どちらかといえば明るい」は約44%でした。これが、企業訪問後には「明るい」「どちらかといえば明るい」が約96%に上昇しています。企業訪問をして実際に見たり体験することで将来についての不安が解消された割合が多いことがわかります。「働くことに対して、前向きな気持ちを持てましたか?」という問いかけに対しても、約94%の中高生が「はい」と答えています。

▼ キャリア教育 – 企業訪問前の気持ち

質問1. 【企業訪問をする”前”の気持ちを教えてください。】自身の将来について明るい見通しを持っていますか?それとも不安を持っていますか?

▼ キャリア教育 – 企業訪問後の気持ち

質問2. 【企業訪問をした”後”の気持ちを教えてください。】自身の将来について明るい見通しを持っていますか?それとも不安を持っていますか?

質問3. 働くことに対して、前向きな気持ちを持てましたか?

質問4. 企業訪問で学んだことを将来に活かすことができると思いますか?

その他、参加した中高生からこのような嬉しいメッセージをいただきました。

▼ 中高生からの感想

茨城県在住 中学2年生
「社会人ではどのようなことをするのかを知ることかでき、自分の将来の仕事について深く考えるきっかけにもなりました。」

岐阜県在住 中学3年生
「就職先を選ぶ際、自分のやりたいことしか考えずに決めようと思っていましたが、その会社の方針や女性の比率なども参考にして決めたいと思いました。」

熊本県在住 高校1年生
「失敗しないほうが成長しずらいこと。賢く失敗することが大事だということを学びました。」

三重県在住 高校2年生
「エンジニアなどは一人でデスクに向かって黙々と仕事をするものだと思っていたのですが、世界中で協力して作業をしたり助け合いが大事だと気付きました。」

岡山県在住 高校2年生
「与えられた作業をするだけではなく、仕事自体に責任を持ったり、ご縁を大事にしていくことが大切だということを学んだ。」

■スパイスファクトリー株式会社 取締役CSO 流郷綾乃より

今回のアンケート結果から企業訪問によって中高生が将来の見通しに対し明るい気持ちを持てることがわかりました。今後、社会全体で将来を担う若者のキャリア教育支援を行うことが重要と捉え、引き続きスパイスファクトリーでも中高生のキャリア教育への貢献をしていきます。また、当社の従業員も中高生へキャリア教育を実施することで、多くを学ぶことができると実感しました。それについては別途当社のメディアプラットフォームnoteにも記事をまとめております。民間企業の社会貢献のあり方として、スタートアップ企業へも広がりを見せることを願っています。

※1 PISA (Programme for International Student Assessment)の調査概要
https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2022/01_point_2.pdf
※2 文部科学省 指導要領解説 総合的な探究の時間
https://www.mext.go.jp/content/1407196_21_1_1_2.pdf
※3 ◇新型コロナウイルス感染症の影響および 今後の国内修学旅行・海外教育旅行のあり方に関する調査まとめ<速報版>◇
https://jstb.or.jp/files/libs/4488/20231108141434289.pdf
※4 ソニー生命保険株式会社「中高生が思い描く将来についての意識調査2023」
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2023/nr_230725.html

■ スパイスファクトリーについて

スパイスファクトリーは、DXを加速させるアジャイルマインドで企業や行政機関のデジタル変革を引き起こす”触媒(スパイス)”となるDX支援企業です。
これまでに、教育、医療、自治体、一次産業、物流、製造、エンタメなど様々な業界のDXに関わり、アジャイル開発のアプローチで迅速な価値創造を実現し、社会と顧客の課題解決に取り組み、事業の成長を支援してきました。
経営課題から現場の事業課題解決まで全方位で関わる360°デジタルインテグレーターとして、デジタル領域の課題に幅広く対応します。事業サービス構想の支援、システム開発、UI/UX、マーケティング支援など、一気通貫でサポートします。
同時に、従来の受託開発の枠組みを超え、ユーザー中心の設計を軸に顧客企業や行政機関と連携し、変化への対応力と俊敏性を高めながら、伴走して解決策を導き出します。
私たちのMissionは「革新の触媒」であり、Purposeは「1ピクセルずつ、世界をより良いものにする。」ことです。社会課題解決を追求し、新たなビジネスやイノベーション創出に貢献します。

会社名:スパイスファクトリー株式会社(Spice Factory Co., Ltd)
代表:代表取締役CEO 高木 広之介
設立:2016年3月
資本金:5,000万円
東京本社:東京都港区台場二丁目3番1号 トレードピアお台場 20階南
京都拠点:京都市下京区烏丸通七条下ル東塩小路町735 京阪京都ビル8階
福岡拠点:福岡県福岡市中央区大名2-6-11 Fukuoka Growth Next
事業内容:360°デジタル・インテグレーション事業
公式Webサイト:https://spice-factory.co.jp
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