スパイスファクトリー株式会社マーケターの古茶です。
デジタル化やコロナの流行により、買い物もオンラインで行う人が多くなってきました。そのトレンドをつかみ、SaaS型ECプラットフォームとして有名な Shopify を採用し始めた企業様も多いのではないでしょうか。
今回は、Shopify を始めたものの、思うように集客が伸びず悩まれている企業のマーケティング担当者様向けに、Shopify エキスパートであるスパイスファクトリーが、Shopify で行うべき8つのコンテンツマーケティングをご紹介します。
Contents
コンテンツマーケティングとは
まず、コンテンツマーケティングについて簡単にご説明します。
コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって有益なコンテンツを制作・発信することで見込み客を引き寄せ、ファンをつくることで最終的に商品・サービスの購入につなげるマーケティング手法のことです。有益なコンテンツを発信することで、ユーザーと継続的なコミュニケーションを行い、長期的な効果につなげることを目的とします。
ここでいう「コンテンツ」には、SNS やブログ、YouTube などが当てはまります。
UI/UX 等のデザインも、それによってユーザーが「このページ(サイト)面白い、もっと見たい」と思えばコンテンツマーケティングの1つとなります。
コンテンツマーケティングの詳細については、こちらをご覧ください。
Shopify事業で1番大切なこと
Shopify 事業でマーケティングを行うにあたり 1 番大切なことは、サービスや商品のストーリー、またはコンテンツによって顧客を惹きつけ、自社ブランドのファンをつくること。そしてそのファンを中長期にわたり育成し、半永続的な売上を見込むことです。
かつて、消費活動がモノ消費からコト消費へ転換されましたが、近年ではコト消費からイミ消費へ移行しつつあります。
Amazon や楽天などのモール型 EC サイトと Shopify で大きく違う点は、商品やサービスへの想い、その背景にあるストーリーをユーザーに伝えることができる点です。そして、その「イミ性」に共感したユーザーは、あなたのブランドのファンになり、中長期的にその商品を購入してくれます。
Shopify では、そういったイミ性やストーリーを伝えられるようなサイト構築やマーケティングを行う必要があります。そこで役に立つのがコンテンツマーケティングというわけです。
Shopify内で行うべきコンテンツマーケティング
それでは、Shopify 内で行うべきコンテンツマーケティングをご紹介していきます。
ブログ
Shopify内でのブログ作成は、集客からファン・リピーターの育成まで大きな効果をもたらします。
まず、集客に課題がある場合にはSEO対策が必須です。これはブログを通して実施することができます。
ShopifyでのSEO対策についての詳細は下記URLからご覧ください。
そして、ファンやリピーターの育成に役立つのがブログのコンテンツです。コンテンツ考案を行う際はペルソナを設定し、そのペルソナにとって価値あるブログをつくります。想定読者をしっかりと想定することで、よりユーザーの心に刺さるブログを制作することができるのです。
ただ、ここで注意すべきなのは、やみくもに伝えたいことばかりを書かないこと。どんなユーザー層に自社商品を買ってもらいたいか・その特定のユーザー層が知りたいことは何か、ユーザー層のライフスタイルを想像し、どのようなシーンで自社商品がフィットするのかを考えてブログを書くことです。
動画
近年、動画マーケティングは大きな注目を集めています。
ある調査では 70 %の企業が動画コンテンツはブランド認知を高めると感じており、85 %の企業はユーザーとブランドのつながりにとても貢献していると感じていることが分かっています。
また、ユーザーの 90 %は、ビデオが購入決定プロセスに役立つと述べています。(※)
これほどの効果をもたらす動画マーケティングには、主要な動画コンテンツが3つあります。
- ブランディング動画
:自社ストーリーや商品背景等、ブランドイメージを作るための動画 - How to動画
:商品の使い方説明等、役立つ情報が含まれている動画 - サービス動画
:実際にユーザーが商品を使っている様子など、商品使用時のイメージが湧く動画
これらの動画をコンテンツとして配信することで、より分かりやすくストーリーを伝えることができます。また、商品購入後のイメージが湧きやすくなるため、ユーザーに安心感や信頼感を与えることができ、購買行動を促すことができるのです。加えて、商品ストーリーを知ってもらうことで、ブランドのファンが増え、リピート率が上がるというメリットも挙げられます。
メール
従来から使われていたコンテンツマーケティング手法ですが、現在も多くの企業が活用しています。
Shopify では、ターゲティングメールやカゴ落ちメールが有効なコンテンツマーケティングとされています。
ターゲティングメール
ターゲティングメールとは、顧客の状況や趣味嗜好により、パーソナライズされたコンテンツを含むメールです。
例えば、コスメ系のサイト 1 つをとっても、オーガニックリップに興味関心のある人もいれば、発色の良いチークに興味がある人もいるでしょう。
ユーザーの購買履歴や検索結果、流入経路からそういった一人ひとりのニーズを把握し、それに即したコンテンツを含めたメールを送ります。
カゴ落ちメール
カゴ落ちメールとは、1 度は商品をかごに入れたにも関わらず、購買に至らなかった人に対して送るメールのことです。EC サイトのかご落ちによる機会損失は売上の 2.5 倍であるというデータもあるため、売上向上のための重要な施策と言えます。
コンテンツマーケティング施策としては、例えば、A というパンツがカゴ落ち状態の場合、その A パンツのカゴ落ちを知らせると同時に、有名人がその商品を着用した画像や相性の良いトップスとコーデして送る等があります。
Hubspot連携でメールを自動化する
ターゲティングメールやカゴ落ちメールは、Hubspot と連携することで簡単に行うことができます。Hubspot を使えば、メールの追跡や自動送信も行うことができるのです。
Shopify と Hubspot の連携や、Hubspot の基本機能に関しては以下の記事をご覧ください。
SNS
自社ブランドへのエンゲージメント率増加や認知度獲得、ユーザーとのコミュニケーションに欠かせないのが SNS です。嬉しいことに Shopify には、オンラインストアの商品ページやブログ記事を SNS で共有するための機能があります。
SNS を使用する際は、コンテンツに一貫性を持たせるようにしましょう。Shopify ストアのイメージからかけ離れず、独自の世界観を保つことがポイントです。また、SNS 上ではユーザーと直接コミュニケーションが取れるため、アンケート機能等を活用し、ユーザーの生の声を集めて商品に反映することもできます。
なお、インフルエンサーを起用するのも高い効果を期待できます。現在はフォロワー数が莫大に多いインフルエンサーよりも、フォロワー数 1 万~ 10 万人ほどのマイクロインフルエンサー、またはフォロワー数が~ 1 万人程度のナノインフルエンサーの方が影響力があると言われています。
彼らはインフルエンサーよりも高いエンゲージメントを獲得しているため、一人ひとりに与える影響が大きいです。
Shopify で実践可能な SNS マーケティングの詳細に関しては、公式 Shopify が出しているこちらの記事が役立ちます。
CTAの工夫
どんなビジネスも「購入してもらう」「申し込んでもらう」ことがゴールになります。
そのためには、行動喚起を起こせるようなサイトを作る必要があるのです。それに役立つのが CTA です。CTA とは「Call to Action」の略で、行動喚起を意味します。例えば、お問い合わせボタンや購入ボタンなどが CTA の例です。
CTA は、設置場所や文言、デザイン等の違いで、コンバージョン率が大きく変わる重要な部分です。そういった意味では UI/UX 等のデザインも、ユーザーの感情や行動を喚起させる点でコンテンツマーケティングに関係してきます。
施策としては、「限定」や「今だけ」という言葉で緊急性を感じさせる工夫をしたり、人間の視線の動き(左上から右下へ、Zの流れ)を意識してボタンの設置場所を工夫したり、ボタンのカラーを変えてみたりと、これだけでも様々な工夫が施せます。
ユーザーの反応に応じて、ボタンのカラーやフォントサイズをすぐに変更できるのもShopifyの強みです。 分析ツールをうまく使用しながらPDCAを回し、よりコンバージョン率の高いUIを設計するのも施策の一つと言えるでしょう。
口コミ
コンテンツマーケティングに直結するものではありませんが、Shopify 内で行えるマーケティングの中に口コミマーケティングというものがあります。古くからある手法ではありますが、デジタルの台頭で近年また重要視されているマーケティング手法なので、補足として紹介します。
口コミは、集客からリピーター作りまで多くの場面で効果をもたらせてくれるものです。ある調査(※)では、95 %の回答者が購入前に消費者レビューを読み、88 %が知り合いからの薦めと同程度にそのレビューを信頼していることが分かりました。
口コミは、その商品やブランドへの信頼へとつながります。悪いレビューをもらってしまった場合でも、そこに真摯に向き合い対応することでブランドへの信頼度が高まる場合もあります。
また、口コミはハッシュタグから拡げてもらうこともできます。実際に使った感想を SNS に投稿してもらい、投稿した方に特典をあげるキャンペーンを行うのも良いでしょう。
コンテンツに一貫性を持たせる
上記で様々なマーケティング手法をご紹介しましたが、どの場面でも共通して意識すべきことがあります。
それは、どのメディアや手法を使う際も、ブランドイメージに一貫性を持たせることです。
例えば、SNSとオンラインストアでブランドの世界観が異なっていては混乱を招きます。ブログ・Shopifyストア・SNS等、それらメディアを通してユーザーにどんなイメージを抱いてほしいのか、どんな部分に共感したユーザーに購入してほしいのかを社内で共有し、一貫性のあるコンテンツマーケティングを行いましょう。
Shopifyでコンテンツマーケティングを行い長期的な売上増加を目指す
以上、コンテンツマーケティングについてや、Shopifyで行うべきコンテンツマーケティングについてご紹介しました。
Shopifyでのコンテンツマーケティングの概要は以下の通りです。
- 自社サイトを訪れたユーザーに有益な情報を与える
- それにより、より良いユーザーエクスペリエンスを提供する
- 結果として自社ブランドの認知向上や売り上げアップが実現
一方的なものではなく、「出会ったユーザーに愛されるマーケティング」を行うことで初めて、Shopify事業のマーケティングは成功と言えるのだと思います。
スパイスファクトリー株式会社は、HubSpot の国内プラチナパートナーとして HubSpot 導入・運用・カスタマイズ開発など幅広いご支援を行うとともに、マーケティングから制作、運営、全てを Shopify の効果を最大限に引き出し、構築いたします。
HubSpot や Shopify に関する疑問やご相談などはお気軽にご相談ください。
引用・参考
- 44 Video Marketing Statistics 2021(Renderforest )
- The Benefits of Video Marketing(Renderforest )
- Northwestern 調査
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