スパイスファクトリー株式会社マーケターの古茶です。近年 Shopify が日本国内でも ECサイト構築の際によく用いられるようになってきました。それに伴い、競合の多い環境で利益をあげるためにも、MAツールの存在が重要になっています。
この記事では、Shopify と HubSpot を連携することの相乗効果に加え、Shopify と Hubspot の連携方法や実際の成功事例をご紹介していきます。
また、スパイスファクトリーではシステムの開発、カスタマイズから運用保守まで一貫したサポートを行っています。ご興味がおありでしたら、ください。
また、弊社のも併せてご覧ください。
Contents
Shopify-Hubspotとは
まず、Shopify と Hubspot について、それぞれ簡単にご説明します。
Shopifyとは
Shopify とは、カナダで創業された、EC サイトの開発・運営を手がける ECプラットフォームのことです。現在では、175 カ国 100 万店舗以上で利用されています。
Shopifyについての詳細は、以下の記事をご覧ください。
Shopifyとは?ECカートでShopifyを選ぶメリット・デメリット
Hubspotとは
Hubspot とは、アメリカで開発された、CRM を中核としたインバウンドマーケティングのプラットフォームのことです。現在では、世界 120 カ国 10 万社以上会社で導入されています。
Hubspot についての詳細は、以下の記事をご覧ください。
HubSpot(ハブスポット)とは?インバウンドマーケティングと主な機能を徹底紹介!
また弊社ではHubspotの導入支援も行っております。詳しいサービス内容はをご覧ください。
Shopify と Hubspot 連携の 5 つのメリット
Shopify と Hubspot を連携することで期待できる相乗効果は、主に以下の 5 つです。
- マーケティングの自動化
- お客様対応の自動化
- マーケティング効果の分析
- 顧客データの分析
- 注文・商品・顧客の管理
それぞれ具体的な例などを用いて説明していきます。
マーケティングの自動化
Shopify と Hubspot を連携させることで、Eメールをはじめ、様々なマーケティングプロセスを自動化させることができます。
例えば、Hubspot には顧客データを調べて分析し、連絡先プロパティを使用して、パーソナライズされた電子メールを自動送信できる機能があります。この機能を使うことによって、顧客のニーズに基づいて特定の製品やサービスを自動的に宣伝することが可能になります。
さらには、自動リマインダーでクーポンコード(かご落ちメール)を送信し、チェックアウトを完了していないお客様を獲得することも可能です。
上記のような、マーケティングの自動化システムは、Hubspot 上ではワークフローという機能を用いて直感的に利用することができます。ワークフロー機能についての詳細を知りたい方は、以下を参考にしてください。
Hubspotのワークフロー機能の具体的な活用例
お客様対応の自動化
Hubspotのチャットボットの利用で、お客様対応を自動化することが可能です。
無人の状態でお客様に自動返信することが可能になるため、担当者を問い合わせ窓口に置く必要もなく、営業時間外であってもお客様を待たせてしまうことを避けられます。さらに、よくある問い合わせについて即座に対応できるため、お問い合わせ対応の時間が大幅に削減され、人件費削減にも繋がります。
また、有人チャットとして利用することも可能です。
ネット上でお客様とリアルタイムにやり取りをすることができるため、顧客満足度の向上が期待できます。
マーケティング効果の測定・分析
Hubspot には、マーケティング効果を測定・分析してくれる機能もついています。
EC サイトへの流入や、お問い合わせなどの業務成果の測定から売上や商品に関するレポートの作成ができます。これにより、最も費用対効果の高いマーケティング戦略やチャネルに注力したり、改善が必要なマーケティング戦略の見直しなどをより容易におこなうことができます。
顧客データの分析
Webサイトの訪問履歴やEメールの開封状況などから顧客の行動を分析し、記録できるのも、Shopify と Hubspot 連携の大きな利点です。
Shopify だけでは貯めることのできない WEB 上の行動データ等を Hubspot が顧客データと紐づけて蓄積してくれます。これによりただ商品を買った、買わなかったという情報だけでなく、「どんな行動をした人が商品を買ってくれたのか」のようなより深い分析をすることができるようになります。
お客様一人ひとりにパーソナライズされたコンテンツを、より適切なタイミングでアプローチすることが可能になります。
注文・商品・顧客の管理
Hubspot には、EC サイトでの顧客の注文履歴や顧客が購入した製品などに基づいて、新しいリストを作成およびセグメント化する、CRM 機能があります。
これにより、例えば「商品Aを過去半年以内に購入した顧客」のようなリストを作成し、そのリスト顧客にリピート購入を促すメールを送る、といったマーケティング活動が可能になります。
CRM についての詳細が気になる方は、以下をご覧ください。
Hubspot CRMの基本説明と具体的な機能活用術
ShopifyとHubspotの連携
それでは、ShopifyとHubspotの連携方法についてご説明していきます。
詳しくは、Hubspot公式サイトに接続方法が載ってあるので、そちらを参考にしてください。
Hubspotへの接続
1. マーケットプレイスで【アプリマーケットプレイス】を選択
2.検索バーで Shopify 統合を検索し【統合を表示】を選択
3.ダイアログボックスで、ストアの Shopify URL を入力し、Shopify に接続
4.Shopify 認証情報を入力後、【ログイン】をクリック
データの同期
1.マーケットプレイスのアプリを管理に表示される【接続されたアプリ】を選択
2.【Eコマース】をクリック
3.【一方通行の同期】または【双方向の同期】を選択
注意点
Shopify と Hubspot のデータの同期にあたって、1つ注意点があります。
Eメールのコンタクト情報の更新は、必ず Shopify ではなく Hubspot で行うようにしましょう。Hubspot で更新を行った場合、その更新情報は Shopify に同期されますが、Shopify で更新を行っても Hubspot に同期されません。
Shopify×Hubspotの企業導入事例
ここからはHubspot と Shopify 連携を活用した企業の事例を紹介します。
ProAthlete Inc.┃かご落ちメールで売上が 10 万ドルに
ProAthlete Inc.は、野球やソフトボール用のバットとグローブをオンラインで販売するアメリカのEコマース会社です。
Hubspot 導入時の ProAthlete Inc. の目標は、より良い顧客体験の提供とマーケティングの効果を向上させることでした。
そこで ProAthlete Inc.が注力したのが、メールの開封率とクリック率の追跡です。開封率、クリックスルー率を追跡・測定し、そのメールの購買解除、件名、コンテンツ、パーソナライズの数を分析することで、E メールマーケティングでのコンバージョン率を2倍に増やすことに成功したそうです。
さらに、ProAthlete Inc. は、かご落ちメールの自動送信によって 300 人近くの顧客を取り戻し、6 か月間で行った電子メール収益の 37 %を占める 10 万ドルもの収益を生み出すことにも成功しました。
利用機能:Eメール、キャンペーン、ワークフロー
G FULE┃ 9 か月で既存顧客の売上が 63 %増加
G FULEは、ニューヨークのウエストバビロンに本拠地を置くカフェイン入りドリンクミックスの会社です。
Hubspotを導入する前、G FULEは既存顧客からの売上がたった 45 %しかないということ、さらに既存顧客との関係構築に関して成長課題を感じていました。
そこで G FULE が力を入れたのが、既存顧客とのコミュニケーションが可能である Hubspot のメールマーケティング機能です。G FULE は Hubspot を使って、過去の顧客データから顧客ベースをセグメント化し、パーソナライズされたメールを送るために、そのセグメントでワークフローを作成した後、適切な顧客に適切なタイミングで既存顧客にメールを自動配信しました。
さらには、Hubspot の機能を活用して、そのメールの追跡やマーケティング効果の測定も行い、パフォーマンス向上にも勤めました。
この結果、G FULEは既存顧客の売上を 63 %も増加させたのです。
利用機能:Eメール、ワークフロー、キャンペーン
InSinkErator┃ Hubspot 活用で収益が 27 %増加
InSinkErator は、家庭用の食品廃棄物処理ユニットとインスタント温水ディスペンサーを製造している会社で、米国の住宅の 50 %が InSinkErator の製品を持っているといわれるほどの世界最大メーカーです。
InSinkErator の Hubspot 導入前の課題は、リストへのメールマーケティングでした。顧客のすべてのデータベースが Excel スプレッドシートで管理されていたため、メールを送信したい場合に、コード作成や最新バージョンのアップロードなどの手間と時間がかかってしまっていたのです。
そこで InSinkErator は、顧客の連絡先を Hubspot の連絡先データベースにインポートし、データベース上の全てのメンバーに包括的なメールを送るところから着手しました。その後、メール送信の自動化や、8 日間毎日異なるセールスメールの送信、ターゲティングに基づいたキャンペーンメールの送信、キャンペーン内容を明らかにしたコンテンツの WEB サイトへの追加などを行いました。その結果、前年のキャンペーンに比べ 230 %増の収益をあげることに成功しました。
さらに InSinkErator は、Hubspot の活用により、訪問から購入までのコンバージョン率が 180 %増加、E コマース収益も 27 %増加するという成果も出しています。
利用機能:Eメール、CTA、フォーム、ランディングページ、ワークフロー
Hubspot で Shopify の収益拡大を狙う
Shopify と Hubspot の連携によって、多くのメリットがありました。
大きく分類するとメリットは以下の 5 つです。
- マーケティングの自動化
- お客様対応の自動化
- マーケティング効果の分析
- 顧客データの分析
- 注文・商品・顧客の管理
容易に連携可能であることに加え、連携後の収益拡大が見込め、かつ運用側の負担も減らすことができるため、Shopify と HubSpot の連携は今後の電子商取引事業の売上に大きく貢献してくれるものであると言えるでしょう。
スパイスファクトリー株式会社は、HubSpot認定プロバイダーとして HubSpot 導入・運用・カスタマイズ開発など幅広いご支援を行うとともに、マーケティングから制作、運営、全てを Shopify の効果を最大限に引き出し、構築いたします。ご興味がおありでしたら、ください。
また、詳しいサービス内容については、当社ホームページの
をご参照ください。
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