最新テクノロジー、UI/UX、アート、マーケティングなどあらゆる技術・メソッドを用いてクライアントのデジタルトランスフォーメーションを支援しているスパイスファクトリー株式会社です。
こちらの記事では、ECサイトのサステナビリティが重視されている背景についてご紹介します。
加えて、Shopify を用いてサステナブルなECサイトを運営する方法、そしてサステナブルなECサイト運営に取り組んでいる企業の事業例を合わせてご紹介します。
また弊社の詳しいサービス内容はをご覧ください。
Contents
EC市場でサステナビリティが重要視される背景
近年 SDGs や SX などの言葉を目にする機会が多くなってきています。
そして、サステナブルなECサイト運営が重要視されつつあります。
では、なぜサステナブルなECサイト運営を行う必要があるのでしょうか?
本章では、その背景を3つのポイントに絞ってご紹介します。
ブランドイメージの向上
1つ目に挙げられることは、ブランド力の向上です。
環境などに配慮したサステナブルなECサイト運営をすることで、多くの消費者に良いイメージを与えることができます。
そして、結果的にブランドイメージの向上につながります。
サステナブルなECサイト運営には、環境に配慮するという利点のみならず、このような企業の成長に関係する利点も存在します。
若者層の獲得
2つ目に挙げられるのは、若者層の獲得です。
先日、Shopify が世界11か国に在住する、18歳以上の大人10,055人を対象に調査を行いました。
その結果を簡単にまとめたものがこちらです。(2021年11月現在)
グラフを見てわかるとおり、「サステナブルやグリーン商品に対して買い物するときに好意的に捉えるか?」という質問に対し、全体で26%の人が「好意的に捉える」と回答しました。
特に若者層(18歳~34歳)は42%の人が「好意的に捉える」回答しています。
それに加え、「購入のたびの寄付を好意的に捉えるか?」という質問に対しては、全体で26%の消費者が「好意的に捉える」と回答しています。
特に若年層(18歳~34歳)に関しては、42%の若年層が「好意的に捉える」と回答しています。
これらの結果からわかるように、若年層はサステナビリティへの関心が高いと推測されます。
したがって、サステナブルなECサイト運営は若年層の獲得に直結すると考えられます。
ECサイトの環境負荷
最後に挙げられるのは、ECサイトの環境負荷とその大きさです。
ECサイトを運営するには、商品の包装と発送が不可欠になります。
そして、包装に関しては多くのビニールを使用する、発送に関しては多くの排気ガスを排出するなど、EC業界は必然的に環境に与える負荷が大きいといえます。
したがって、持続可能な社会の実現を目指すにあたり、サステナブルなECサイト運営は必要不可欠なのです。
【Shopify で実現】サステナブルなECサイト構築のポイント
では、どのようにしてサステナブルなECサイトを構築すればよいのでしょうか?
本章では、Shopify を用いてサステナブルなECサイトを構築するにあたってのポイントを3つご紹介します。
プラグインの導入
1つ目に挙げられるのは、プラグインを導入する方法です。
Shopify はそのプラグインの豊富さで有名です。
したがって、サステナブルなECサイト運営をサポートしてくれるプラグインが多数存在します。
ここでは一例として Clovery の提供する “Carbon‑Neutral Shipping” というプラグインをご紹介します。
⇒ Carbon‑Neutral Shipping作成: Cloverly
このプラグインを実装することで、以下のような機能を実装することができます。
- 購入者が追加料金を支払いカーボンニュートラルな発送を希望することができる。カーボンニュートラルな発送が希望されると Clovery が金額に応じた環境保全活動を行う。結果的にカーボンニュートラルが達成される。
- 購入者やECサイトの管理者が、そのECサイトに関連した排気ガスの放出量を常時確認することができる。
消費者へのメッセージ発信
2つ目に挙げられるのは、消費者に対してサステナビリティを意識するようなメッセージ発信を行う方法です。
- サイト上に環境への負荷を説明するようなページを設ける。
- 購入の際に、配送で排出される二酸化炭素量を表示する。
- 環境の負荷に応じて追加料金を徴収する。
など、サステナビリティに関しての意識が低い消費者に対してメッセージ発信を行うことで、サステナビリティを意識してもらうことが大切です。
包装の環境への配慮
最後に挙げられるのは、、商品の包装を環境負荷の少ない素材に変える方法です。
昨年日本でもビニール袋が有料化されました。
そして、飲食業界、小売業界など様々な業界でビニール袋を紙袋に、プラスチック製品を紙に置き換えるような動きがみられます。
もちろんECサイトでも、包装をビニールやプラスチックではなく、紙などの再生可能な素材に置き換えることが大切になります。
一概にプラスチック製品が悪いという訳ではなく、現状再生紙や、再生可能な紙のほうが環境的負荷に考慮出来ており、サステナブルといえるということです。 今後プラスチックやポリエチレン製ビニールの再生可能率が上がり、より CO2 の排出量が抑えられればサステナブルな素材として再びプラスチックが台頭してくる可能性もあります。
先にご説明したとおり、ECサイトは環境負荷が非常に大きい事業です。
したがって、サステナブルな素材利用することで環境への負荷を大きく減らすことができます。
【Shopify】サステナブルECサイト事例
最後に、サステナブルなECサイト運営を実際に行っている企業とブランドを3つご紹介したいと思います。
UNIQLO
1つ目はUNIQLOです。
UNIQLOは「服の力を社会の力に」というコンセプトを掲げ、様々な環境に配慮した活動を行っています。
具体的には、”Planet” “Society” “People” の3つの視点から、社会のサステナビリティを高める活動を行っています。
その一環である Re:UNIQLO という活動では、使用済みの服を集め、それらを様々な方法で再利用する取り組みを行っています。
ユニクロは全商品をリサイクル、リユースする取り組み「RE.UNIQLO」を進めています。 あなたの愛してくださった服が、次の場で、次の活躍をしていく取り組みです。たとえば難民への衣料支援や、CO2 削減に役立つ代替燃料への再生など、大きな成果を上げています。
UNIQLO HP抜粋
NAGIE
2つ目は NAGIE です。
NAGIE は三菱商事ファッションが運営するアパレル系ECサイトです。
「NAGIEは、人や、地球環境や、社会を“循環させる”ブランドを目指します。」
Nagie HP抜粋
をコンセプトに、環境に配慮したECサイト運営を行っています。
具体的には、以下のような活動を行っています。
- 再生素材を使用した商品の生産。
- 再生素材を使用した包装の実施。
- 一定受注量に基づく限定受注生産性。
商品や包装をサステナブルにするのではなく、受注生産を行うことで服の余剰を防ぐ取り組みが、他にはない新たな視点で非常に興味深い事業です。
nkuku
3つ目は nkuku です。
nkuku はイギリスの Blockhills に本社を構えるハンドメイドの家具、雑貨を販売している会社です。
We are on a journey to lead the way with ethical homewares, considering our environmental impact by using eco-friendly materials, valuing, and sustaining handmade traditional skills through fair and transparent relationships with our suppliers, whilst working towards mutual success.
nkuku HP抜粋
をコンセプトに、環境だけでなく、伝統技術の保全にも力を入れたECサイト運営を行っています。
具体的には、
- 環境にやさしい材料を使用した商品を生産する。
- 環境にやさしい材料を使用した包装を行う。
- ハンドメイドの伝統技術が途絶えないように、職人が1つ1つ手作りした商品を販売する。
- 多様性を尊重する活動を行う。
など、環境だけでなく、エシカルな部分でもサステナビリティを意識した取り組みを行っている点が面白い企業です。
Shopify を用いてサステナブルなECサイト運営を
以上、ECサイトのサステナビリティが重要視されるようになった背景、Shopify を用いてサステナブルなECサイトを運営する方法、そしてサステナブルなECサイトの例についてご紹介しました。
サステナブルなECサイトを運営することの重要性と意義、そして Shopify がいかにサステナブルなECサイト運営に向いているのかをご実感頂けたかと思います。
ぜひ皆様も Shopify を用いてサステナブルなECサイト運営をしてみてはいかがでしょうか?
また、スパイスファクトリーでは、Shopify を活用した EC サイトの作成からその運用まで一貫したサポートを行っています。詳しいサービス内容については、当社ホームページの
をご参照ください。
参考文献
Carbon‑Neutral Shipping created by Cloverly
Shopifyやるなら知っておきたい!サステナビリティとは
Nagie HP
nkuku HP
コマースの未来:Shopifyの調査からわかったコロナ禍における日本の消費者の購買傾向
UNIQLO HP
About The Author
スパイスファクトリー公式
スパイスファクトリーは世界がより良い⽅向に向かうよう、変化を加速させる “触媒”(スパイス)としての役割を全うすることをミッションとしたDXエージェンシーです。最新テクノロジー、UIUX、アート、マーケティングなどの技術・メソッドを⽤いて、モノゴトを素早く、美しく、本質的に再定義し、幅広いクライアントのデジタルトランスフォーメーションを⽀援しています。