こんにちは、スパイスファクトリー CTO の泰です。2020年、弊社で Shopify事業を開始しました。
事業を立ち上げた理由としては、私がある案件で Shopify に出会い、メンテナンスや運用を担当したことがきっかけで Shopify の虜になったからです。
エンジニアでもある私がなぜ、SaaS である Shopify に惹かれたのか、Shopify の魅力についてここでご紹介できればと思います。
また弊社の詳しいサービスはをご覧ください。
Shopifyとは
Shopifyとは、カナダ製の ECプラットフォームで、いわゆるSaaS(Software as a Sevice)です。ECを始めるにあたって必要な機能が全て揃っており、短いリードタイムでECを開始することができます。
1つのプラットフォームで誰にでも、どこからでも商品を販売。ネットショップや SNS を使用してオンラインで販売することも、POS を使用して実店舗で販売することもできます。
Shopify
Shopifyのメリット・強み
- 最速でECを公開できる
- 非エンジニアでも運用しやすい、洗練された管理画面
- 充実したShopifyアプリストアによる、機能拡張
- セキュリティー周りの安心感
- 様々な販売形態に対応できる基本機能
- マーケティングを加速させる機能
- 最低限のSEO,Web高速化(WSO)が対策済み
- 支払いサイクルが早い
- 圧倒的に安い運用コスト
最速でECを公開できる
アカウント登録をして最速、1〜2日で公開が可能です。
Shopify にはデザイン性を兼ね備えたテーマが用意されており、管理画面からカスタマイズすることで簡単にクオリティの高い ECサイトを作成することができます。
また、標準でレスポンシブデザインが設定されており、一度に全てのデバイスの設定をすることが可能です。
非エンジニアでも運用しやすい、洗練された管理画面
タイトル文字や、色の変更、画像の差し替えなどデザインのカスタマイズが管理画面から自在に操作できることに加え、商品管理、ブログの更新、顧客管理までも非エンジニアであってもノーコードで一括管理することができます。
もちろん、コードの編集をすることも可能で HTML、CSS、さらには Liquid と呼ばれる Shopify のテンプレート言語の知識のある方は、管理画面からコードを編集することで高度な変更を加えることができます。
充実したShopifyアプリストアによる、機能拡張
Shopify APPストアを利用することで、既存の機能に加えて様々な機能拡張を追加することができます。
また、パートナーエコシステムと呼ばれる仕組みで、世界中のエンジニアやデザイナーと協力することによって日々アプリが開発されています。
オープンイノベーションに取り組むことで、現在3,200種類をもの無料及有料アプリを利用することが可能で、さらに開発者は開発したアプリを販売することで売り上げの80%を得ることができます。
セキュリティー周りの安心感
Shopify は PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)というセキュリティーを導入しています。
これは、クレジットカードの情報を安全に取り扱いをするために定まられたクレジットカード業界における国際セキュリティ基準で、適切に情報セキュリティ体制を持っていることが第三者機関によって証明されています。
また、ログイン時には2段階認証機能も設定されており、有効化することで使っているアカウントの不正アクセスを防ぐことができます。ただし、ストアのオーナーはスタッフの2段階認証を設定することができませんので、スタッフ自身に有効化してもらわなければならないという点に注意が必要です。
様々な販売形態に対応できる基本機能
様々な業界に対応できるように、豊富なテンプレートが用意されております。限りのある商品で価値を図りたいブランドや、多くの商品を見せたいブランド、それぞれの販売形態に合わせ、自由にカスタマイズ、選択することが可能です。
また多言語、他通貨にも対応しており、越境ECサイトを構築することもできます。少ない労力で海外へビジネスを広げたい場合、Amazon などの海外モールへの出店も可能ですがそれだけは自社ブランドとしての価値を全面に出すのは少し難しいです。Shopify の機能で Amazon と連携し、同時に販売することで自社のブランド価値を高めつつ、グローバル市場へ挑戦できます。
PayPal など決済方法が豊富な点も、購入のしやすさへと繋がっているのではないでしょうか。
マーケティングを加速させる機能
Shopify の管理画面にはマーケティングセクションが標準で設置されており、一つの場所で管理や追跡をすることができます。Googleアナリティクスとの統合も可能です。
また、Facebook や Instagram など各種 SNS と連携機能も設定されており、顧客ターゲットに合わせたマーケティングを行うことで、潜在顧客にもリーチができます。
2020年4月より楽天との販売チャネル連携もスタートし、楽天市場への商品登録や在庫管理も Shopify の管理画面から行うことができます。
費用面に関しては、Shopify からの追加費用はありませんが、楽天市場への出店費用は必要になります。
しかし、新たな販売チャネルを簡単に追加出来る上、本来出会えなかったはずの顧客にも情報が届くことで、新規顧客獲得の獲得にも繋げることができる点で販売チャネルの連携は大きな強みと言えるでしょう。
最低限のSEO,Web高速化(WSO)が対策済み
標準で SEO の対策がされており、複雑な設定をする必要がない点も Shopify の大きな強みです。狙いたいキーワードを商品名や、ページ、商品説明、ブログに含めることで Shopify の機能により、自動的にページからテキストを取り込みます。もちろん、目的に合わせてページごとにメタタグを設定することも可能です。
また、Shopify は去年大きなインフラのアップグレードを行っており、グローバルネットワークの拠点を180拠点へアップグレードしています。これにより、ECサイトの高速化が実現し、ユーザーの離脱率を防ぐことができます。
通常、このようなサービスを外部サービスと連携をすると、高額なコストがかかりますが、Shopify は月額費用に含んでおり追加費用なしで利用することができます。
支払いサイクルが早い
キャッシュフローはストア運営において、非常に重要な要素です。
Shopify には Shopifyペイメントという決済システムが設定されており、毎週振り込みがされる支払いサイクルで、健全にキャッシュフローを回すことができます。
日本の他のECプラットフォームでも即日振り込みは選択可能ですが、別途追加手数料がかかってくる点を考えると、その差は明白です。誰もが手軽に ECサイトへを構築できるよう、参入障壁を下げようという Shopify の思いがここにもあらわれているのではないでしょうか。
圧倒的に安い運用コスト
ベーシックプランは月額費用:33USD、決済手数料:3.4%と安く、売り上げが上がるほど低コストになっていきます。このプランには、最低限ECショップに必要な機能が標準で設定されているので、自社ブランドを立ち上げてみたいという方は挑戦しやすい価格設定になっていると思います。初期費用は0円で、さらには90日間の無料お試し期間も設定されているので様子を見ながら、スタンダード、プレミアムプランへの切り替えも可能です。
将来の事業成長も考え、本格的にECサイトを始めるのであればShopifyがおすすめと言えるでしょう。
Shopifyのデメリット・弱み
- ここまでShopifyのメリットについてご紹介してきましたが、一方でShopifyの弱み、デメリットを見ていこうと思います。
- コアバックエンドのカスタマイズができない
- チェックアウトページのカスタマイズが基本的にできない
- 基本機能では日本の商慣習に合わないことがある
- 日本語化において、日本人に馴染みのない表現が含まれる場合がある
コアバックエンドのカスタマイズができない
求めている機能が標準機能にないということがあります。
例えば、荷物の届け先を複数箇所に設定したい場合、配送先ごとに回数分の決済をしなければならなく、コンバージョン率に大きな影響を及ぼします。こういった場合、新たにアプリ開発をする必要があり、専門的な知識が必要となります。
もしブランド側で、すでに要件定義がされていて、その通りにECサイトを構築させたい場合はShopifyは向いていない可能性があります。チェックアウトページのカスタマイズが基本的にできない
チェックアウトページのカスタマイズは標準機能ではできません。
また、連携しているSNSからの顧客も、購入時はShopifyのチェックアウトページに飛び、決済をすることとなります。カスタマイズを可能にするには、大規模ストア向けのshopify plusと契約し、requidを編集することで解決できます。基本機能では日本の商慣習に合わないことがある
日本のこれまでのプラットフォームは、お客様の要望に合わせて機能を追加していくシステムが標準でした。しかし、Shopifyでは世界の成功している企業をベースに基本機能が備わっています。その面においては、少し不自由さを感じてしまう可能性も否めません。
しかし、SaaSのメリットを最大限に活かすという意味では、日本でも在庫管理や販売において、SaaSに合わせて業務システムの改善を図るということが標準の考えになるべきなのかもしれません。日本人に馴染みのない表現が含まれることがある
Shopifyは年々勢いを伸ばしており、Shopify Japanのサポートも充実してきてはいますが、まだまだ日本語の情報は少ないたのが現状です。テーマによっては日本語翻訳機能が搭載されていますが、馴染みのない表現で翻訳されてしまったり、またアプリ開発者が海外の方であった場合、サポートや案内が英語のみの対応となっていることがあります。
管理画面から手動でひとつひとつ言語を編集していく、翻訳アプリを使用しコミュニケーションを図っていく必要があります。Shopify開発会社はいらない?
- 私自身、Shopifyは非常に優れたプロダクトだと考えています。
ShopifyPartnerでありながらこんなことを書くのもおかしいですが、単にECを立ち上げるだけならば、開発会社を通さずとも一人でもShopifyは簡単に取り扱えると思います。
では弊社でShopifyのお仕事をお受けする場合、どんなバリューが出せるのでしょうか。
Shopifyアプリの知見
弊社は創業より多様多種なプロダクトを持つ、様々なお客様からお問い合わせをいただき制作を進めていく中でアプリの知見やノウハウを蓄積してきました。
ご相談させていただいた上で、それぞれの企業に合ったベストプラクティスなアプリ選択を提案させていただきます。
UI/UX/Webデザイナーによるデザインヒアリング
ECサイトにおいて、コンバージョン率を上げるためにUI/UXは非常に重要な概念となってきます。
私たちは、ユーザーや対象市場に深い理解を持ち、また弊社のエンジニアやマーケティングスペシャリストが協同することで、ユーザビリティにとどまらず、ユーザーの体験がより良いものとなるようUI/UX設計を行います。
幅広いマーケティング知識
ECサイトを構築後、どうしていいのかわからない、売り上げに繋がるまで時間が掛かった、このような経験をお客様からご相談いただくことがあります。
弊社では、戦略立案や記事コンテンツの提供、サービスリリース後までクライアントと共にショップを育てていき、最大限にマーケティング効果を高めていきます。
Web開発で培ったShopifyアプリ開発・カスタマイズ・システム連携
私たちは創業当時より、数多くのお客様のWEB開発を行ってまいりました。Shopify事業部は立ち上がったばかりではございますが、多くのお問い合わせをいただき、下記アプリ開発やカスタマイズを実装させていただいております。弊社ならではのアプリ開発のノウハウを生かし、事業を成功へと導きます。
- 既存在庫システムとの連携
- Shopifyプライベートアプリの設計・実装による在庫システムとShopifyの連携
- 既存ECからの移行
- 移行できるもの/できないものの定義、移行バッチなどによる大量のデータ移行
- Shopify単体では実現できない仕様の実現
- Shopifyの基本機能や、既存のShopifyアプリで実現できない仕様をShopifyプライベートアプリ開発で実施
Shopifyでビジネスの効率化を
2017年に日本へ参入を果たし、ニーズを高め続けているShopify。
背景には、制作会社やマーチャント(=販売者)などユーザーが求めるサービスに耳を傾け、アップデートを重ねてきたことや、時代背景にあったオープンイノベーションに取り組み、多くの優秀な人々を味方をつけることで、成長を遂げてきたのだと考えられます。
メリットとデメリットの数を比較いただくと、一目瞭然かと思いますが、この記事でShopifyというプロダクトの素晴らしさは伝わったかと思います。
もちろん、デメリットはゼロではありませんが、Shopifyはここ数ヶ月でも様々な問題が解決され、変化を遂げてきました。
そして、現状のデメリットや課題が解決される日が、Shopify、そして私たち含めShopifyパートナーの手に委ねられているのだと思うと、さらに大きな可能性と光明を感じます。
「360°Digital Integrator」である私たちが、マーケティングから制作、運営、全てをShopifyの効果を最大限に引き出し、構築いたします。是非ください。
日本のブランドやまだ知られていない伝統産業を、世界へ。
eコマースの未来を、新たな経済を、私たちと一緒に作り上げましょう。
また、スパイスファクトリーでは、Shopify を活用した EC サイトの作成からその運用まで一貫したサポートを行っています。詳しいサービス内容については、当社ホームページの
をご参照ください。
About The Author
Shohei Tai | 2016年入社
CTO
フルスタックエンジニア。Webサービスやポータルサイトの開発、マネジメントをしています。フロントエンドの開発、高速化、SEOが得意です。外部のイベントでたまにLTをやっています。趣味はダーツ(ハード・ソフト)とバイク。