フィリピンで独自の就学・生活サポート奨学金制度2024~貧困撲滅のための国際デー(International Day for the Eradication of Poverty)~

フィリピン法人立ち上げ前の2023年から貧困家庭の支援を実施し、現在学生5名が情報学部の4年制大学へ就学中

デジタル・トランスフォーメーションを⽀援するスパイスファクトリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:高木 広之介)は、フィリピンの現地拠点を通じて貧困家庭の子どもに対する独自の就学・生活サポート制度「スパイスキッズ」を通した支援を2023年から実施しております。2024年10月時点で計5名の学生の支援を実施中です。

(2024年8月に新規で2名追加のリリースも配信しております リンクはこちら

就学・生活サポート制度は、フィリピンの現地拠点で従業員を5名採用するごとに1名の奨学生の就学と生活の支援をするという制度です。一般に公募した情報学部系に進学したい学生を独自の審査基準により審査し、大学4年間の就学・生活資金にかかる費用を奨学金を毎月直接学生に奨学金を渡すという方法で支援を行います。

<具体的な支援内容>

  • 現地社員5名の雇用に対して1人の学生の支援を実施。
  • 大学で勉強したくても経済的に困難な貧困家庭の子どもを対象に、大学入学から卒業までの4年間、就学・生活にかかる費用について支援を実施。
  • 支援対象者には月に1度フィリピン現地法人に来てもらい、学業や生活の近況報告などをヒアリングするとともに、支援を受けた学生に直接奨学金を渡す。


就学・生活サポート制度の流れ

2023年の拠点立ち上げ前から拠点を出す地域に必要とされる課題を選定し、貧困家庭の子どもに対して、直接就学・生活をサポートする活動を行いたいと考え、現在こちらの仕組みで支援を運用しています。奨学生から、学業に専念でき、良い成績を納めているという報告も聞いています。

■奨学生の声(※奨学生のコメントは日本語に翻訳しています。)

<Bryce Mendesさん(セブ大学 2年生)からのコメント>

スパイスファクトリー奨学金のおかげで、私はセブ大学の1年生を無事に修了しました。山あり谷ありの旅でしたが、大学1年間で多くのことを学びました。奨学生になれたことを本当に感謝しています。

情報技術学部(BSIT)での2年目を前にして、学習することは多くの挑戦の始まりに過ぎないことを痛感しています。先生方はいつも、学年が上がるたびにコースワークが厳しくなるとおっしゃっていました。

しかし、私はあなたの奨学生としてベストを尽くすことをお約束します。このような機会を与えていただき、毎日本当に感謝しています。スパイスファクトリーの奨学金は私の人生に大きな変化をもたらしてくれました。スパイスファクトリーの奨学生と呼ばれるにふさわしい人間になれるよう、常にベストを尽くします。

スパイスファクトリー奨学金は私の人生に大きな変化をもたらしてくれました。私の学問の次なる旅を始めるにあたり、私の成長をお知らせすることを楽しみにしています。

■世界的な貧困問題の現状

2022年には国際貧困ラインにおける世界の貧困者比率は9%であり、総数は7億1300万人と推計されました。この数字は2024年には6億9,200万人に減少する予測となっています。

出典:Poverty and Inequality Platform (https://pip.worldbank.org/home)より引用

そういった現状の中で、子どもを取り巻く貧困の現状はより深刻です。ユニセフの複数のレポートによると下記の状況が分かってきました。

  • 世界全体で0歳から15歳までの14億人の子どもがいかなる社会的保護(児童手当・家族手当等)を受けられず、病気や栄養不良、貧困の危機にさらされている。*1
  • 2021年時点で世界で約6,700万人の子どもたちが小学校に通えていない。*2

各国の施策だけでなく、世界的に横断した支援がより一層求められますし、SDGs達成を目指す2030年も目前に迫る中、企業や個人の意識変革や支援も求められています。

*1)https://www.unicef.or.jp/news/2024/0021.html
*2)https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act02.html

■フィリピンの現状

一方、フィリピンでは、2023年の世帯の貧困率は10.9%、または300万世帯の貧困率に相当すると記録されました。(*3)(*4)

※貧困率とは、貧困基準によって推定される最低限の基本的な食料および非食料ニーズを購入するのに十分でない収入を持つフィリピン人世帯の割合

また、2024年にユニセフがまとめたフィリピンの教育に関する報告によると、5歳~17歳の6%に相当する約160万人の子どもたちは学校に通っていません。特に青少年は中等教育を修了する可能性が低く、16歳・17歳の12%が就職や興味の欠如などの理由で学校に通っていないそうです。(*5)

つまりフィリピンの青少年が学びたいと思ったとき、中には家庭事情であきらめる状況があるということであり、それが繰り返される現状では貧困の連鎖が絶たれることはありません。

スパイスファクトリー株式会社が関わる地域への貢献として青少年の学習意欲を応援し、将来稼げる知識を身に着けるため支援すべく、この奨学金プログラムを今後も継続していきます。

*3)フィリピン統計機構
*4)フィリピン2023人口|populationpyramid.ne
*5)Education Factsheet UNICEF Philippines

■スパイスファクトリー株式会社 取締役CSO 流郷綾乃より


私たちは「ハチドリプロジェクト」として、純利益の3%を基に、さまざまなCSR活動を継続しています。この活動において私が大切にしているのは、私たち自身や地域の人々にとって実感できる「手触り感」です。スパイスファクトリーが関わる地域への社会貢献は、欠かすことのできないことであり、今後、事業拡大に伴って新たな地域でも同様の支援を展開していきたいと考えています。このようなCSR活動を持続可能に行うためには、経済的な成長が不可欠です。私たちは社会の一員として、持続可能な社会の実現に向けてできることを広げていきます。今後も「ハチドリプロジェクト」を通じて、ポジティブな社会的インパクトを与え続ける企業でありたいです。微力ですが、共感の輪が広がることを願って、貧困撲滅のための国際デーに改めて私たちの取り組みを知っていただけましたら幸いです。

一緒にこの取り組みを実施したい企業の方を募集しています

私たちの奨学金プログラムは、フィリピンの貧困家庭の子どもたちに希望を与えるための一歩ですが、貧困の連鎖という社会課題を根本から変えるには、私たちだけの力では限界があります。より大きな変化を生み出すために、この取り組みにご賛同いただける企業の皆様を募集しております。
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度お話をさせていただければ幸いです。詳細については、以下のアドレスまでお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先:pr@spice-factory.co.jp