ビジネス倫理・取引ポリシー

私たちは、何を信じて仕事をするのか

― 感情のある選択こそ、私たちの戦略 ―

(※本ポリシーはコンプライアンス基本方針を含みます)

テクノロジーが日々進化し、AIが当たり前になった時代。
だからこそ、私たちはあえて立ち止まって考えます。

「それは、なぜつくるのか?」
「誰のために、どんな未来を選ぶのか?」

効率だけでなく、利便性だけでもない。
“感情”や“関係性”に寄り添う選択こそが、これからの価値だと、私たちは信じています。

テクノロジーとは、人の意志と感情を拡張する手段です。
だからこそ、使う側の倫理観や矜持がなければ、それは容易に人を傷つけ、社会の分断を加速させてしまいます。

この「ビジネス倫理・取引ポリシー」は、スパイスファクトリーにとっての“心の座標軸”。
禁止事項のリストではなく、「選ぶための基準」として、すべての判断の出発点にあるものです。

私たちは、目の前のビジネスを“できるか”ではなく、“やるべきか”で選びます。
その選択には、知性だけでなく、感情や勇気が必要です。

短期的な利益よりも、長期的な信頼。
一時的な効率よりも、誇りを持って「選ばない」覚悟。

倫理や高潔さは、企業の「成長の足かせ」ではなく、「持続性の土台」。
未来に誇れる企業文化を、私たち自身の手で育てていきましょう。

スパイスファクトリー株式会社
代表取締役 CEO 高木 広之介

第1章 私たちの信念:技術は、感情とともに進化する

私たちは、技術そのものに価値があるとは考えません。 技術とは人間の意思と感情を拡張する手段であり、その使い方にこそ責任が生まれます。

  • 誰のために、何のために使うのか?
  • その選択は、社会にどんな影響を与えるのか?
私たちは、それを問い続けるプロフェッショナル集団です。 効率や利便性だけを追求するのではなく、人と人の感情をつなぎ、未来への希望を宿す選択を重ねていきます。

第2章 行動原則:私たちの選択基準

社会に対して

  • 人権、環境、動物福祉、ジェンダー平等、多様性に配慮し、沈黙ではなく「選択」で姿勢を示します。
  • 反社会的勢力、脱法的スキーム、不当な利益構造には一切関与しません。
  • 明文化されていない場合でも、企業姿勢・供給網・歴史的背景を重視して独自の判断を行います。

クライアントに対して

  • ビジネス倫理・技術活用の観点から、クライアントの内容を選びます。
  • 社会的に不適切、または倫理的懸念のある要件には、たとえ実装可能であっても関与しません。
  • 「できるか」ではなく、「やるべきか」を基準に判断します。

パートナー(社外)に対して

  • 共に価値を届ける社外パートナーとは、対等で誠実な関係性を築きます。
  • 法令遵守、健全な労働環境、反社会的勢力との無関係、情報管理など、基本的な責任を果たすことを前提とします。
  • 技術的専門性への敬意と、透明で公正な契約関係の維持を大切にします。

 社員(社内)に対して

  • 多様性・心理的安全性・誇りを持って働ける環境を整えると同時に、健全な対話とフィードバック文化を育みます。
  • 挑戦が称賛され、必要なフィードバックが誠実に届けられる関係性を大切にします。

第3章 私たちが選ばない仕事

スパイスファクトリーは、以下のような事業・プロジェクトには関与しません。
  • 生体の不適切な流通・販売に関与する事業
  • 賭博・ギャンブル・マルチ商法等、依存や搾取を生む設計が含まれるプロダクト
  • 利用者の行動を過剰に制御する極端なデータ収集・管理型プラットフォーム
  • 虚偽表示や“信頼を偽装する”ことを目的としたマーケティング支援
  • 意図的な労働搾取、環境破壊、ジェンダー格差を内包する組織との提携

第4章 社員へ:判断に迷ったときのために

本ポリシーは、禁止事項のリストではありません。 むしろ「迷ったときに戻ってくる、心の座標軸」です。
  • 胸を張れるか?
  • 大切な家族や仲間、未来の自分に語れるか?
  • チームで共有できるか?
もし迷ったら、一人で抱えずに、立ち止まり、問い、仲間と話しましょう。 それができることこそ、スパイスファクトリーの強さです。  

第5章 信頼を守るための姿勢:法令・規範・腐敗防止

ビジネスにおいて、倫理的判断と法令・社会規範の順守は表裏一体です。 スパイスファクトリーでは、法令を遵守することを最低限の責任とし、その上で何を選ばないかを自ら判断する“倫理的な自律”を大切にしています。 私たちの使命である “The Spice of Innovation ─ 革新の触媒” を果たすためにも、すべての行動は社会に対する誠実さと信頼を前提に成り立つべきだと考えています。

コンプライアンスの基本原則

  • 法令・社会規範の遵守 国内外の法令、公正な取引慣行、行政指針、業界ガイドラインを正しく理解し、誠実に遵守します。
  • 腐敗防止の姿勢 私たちは、「腐敗防止強化のための東京原則(Tokyo Principles)」に基づき、誠実で透明性のある取引を社会的責任と捉えています。 贈収賄、不正な利益供与、談合、利益相反など、いかなる腐敗行為も明確に否定し、必要に応じて申告・組織的判断を行います。
  • 反社会的勢力・脱法構造との断絶 反社会的勢力とは一切の関係を持たず、不透明なスキームや不正取引には関与しません。
  • 情報資産と個人情報の適切な管理 セキュリティ、知的財産、個人情報保護の観点から、情報の信頼性と安全性を守ります。
  • 企業倫理と行動規範の実践 本ポリシーをはじめとした社内の行動基準に則り、信頼ある企業行動を推進します。
  • 内部通報と相談体制の整備 不正や懸念のある行動について、社員・委託パートナー問わず誰もが安心して相談・報告できる仕組みを整備しています。

第6章 ポリシーは、実装するためにある

本ポリシーは、「棚に飾る理念」ではなく、「現場で動く基準」です。 私たちはこの方針を、「ポリシーマネジメント基本方針」に従って継続的に見直し、進化させていきます。
  • 新規案件のレビュー時に参照します
  • 社員教育・オンボーディングで共有します
  • 外部向けにも、私たちの姿勢として開示します
  • 年1回、全社で見直し、アップデートします
アップデートされるのはポリシーだけではありません。 この対話を通じて、私たち自身も進化していくのです。

付録:本ポリシーの対象範囲

本ポリシーは、スパイスファクトリー株式会社およびその関連グループ企業に所属する以下の関係者すべてに適用されます:
  • 役員
  • 正社員・契約社員・業務委託・インターン
  • 協力パートナー(社外の委託先・サプライヤーを含む)
 

制定日:2025年6月26日
スパイスファクトリー株式会社